第15話『領域』

緩やかな弧を描く半壊の満月

緩慢な作為…

互いに瓦解するまで 争い続ければいい…


俺に必要なのは非情な心… 

それを貫く意志…


きっと何も通わない

だから誰も救えない…


怯えにも似たこの感触が 

俺にそう諭すんだ


一日は君のために 

一日は誰のために…


所詮狡猾な奴等の領域ならば

俺の誓いは

何処へ向かうというのか…


もっと純粋に生きていたい 

そう祈った君の横顔…


守りたい 

そう願った俺の…


いくつもの矛盾を胸に 

俺は暮らしてるよ


二度と取り返しのつかない 

嘘を罵りながら


月は自ら 

半濁を纏う…





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