第8話『波紋』

したたり落ちる滝が創る

波紋の向こう側の歪んだ世界…


その中に身を沈めれば

何もかも見通せるのに…


躍動する魚影 亜麻色の宝石…


いくら眼を細めても

俺はそこには行けないよ…


川幅を狭める木々の群れに融け込んで

ただ息を潜めてみよう…


なんの隔たりも無く俺を包む水音が

象徴する寂しさも優しさも

すべてはゲマインシャフト的要素を含み


波紋に押し流されて行く…




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