第2話 わんこのダンジョン

ダンジョンとは 人間達を集めて 人間の興奮エネルギーを使って産み出される遊園地のようなものらしい。


しかし 俺は犬だぞ。


どうせなら 犬の天国 犬のダンジョンを作ってやろうじゃないか!


ダンジョンには階層というものがあるらしい。


もっと端的に言えば ダンジョンというのは 城のようなものだ。


敷地内にだれもが潜り込みたくなるような 前庭


好奇心をそそられて建物にはいりたくなるような玄関


そして いろいろな部屋を巡り 上がったり下りたりして 最後の最後のお宝部屋の奥にあるのがダンジョンコアの部屋


そして このダンジョンコアを持っている者が ダンジョンの設計権をもつんだな。

そして この設計権の持ち主がダンジョンマスターとよばれるらしい。


そして 目下のダンジョンマスターが 俺。



ぴか~!石ころが光った。


登録書

 ダンジョンマスター:俺


 ダンジョン名を決めてください→「わんこのダンジョン!」


登録書が完成した。


(腹が減った。肉がたっぷりついた骨が欲しい! それもたくさん)


おー 山のように出てきた。いいねぇ。

 さっそく1本頂いた。



やっぱり 多くの犬を誘い込むにはこれがいいな。


なになに ダンジョンをどこに設置しますか?だと


どうせなら 夢の世界から誘い込んだり、死にかけのあるいは死にそうな連中が入ってきやすい所がいいね


「ダンジョンの設置場所:幽玄の世界」


「年間入場者数の見積もり:根拠のある数字でお願いします。見積数が多いほど初期財産が増えます」だと。


よしよし

2019年4月1日~2020年3月31日の日本では

 犬の引き取り数 32555

 猫の引き取り数 53342


 犬の殺処分数5635

 猫の殺処分数27108


おー 猫の方が数が多い

ならば ダンジョンには猫コーナーも設けた方がよさそうだ


 というわけで 初年度 入場者目標3万 3年後の目標数8万にしておこう


「承認されました」


ピカ―と光ってダンジョンコアが大きな透明な球体になった。

 「ダンジョン空間の模型です。

  この模型を見てイメージした場所に 転移することも、何かを設置することもできます」


面白い!やってやろうじゃないか わんこダンジョン作るど~~!

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