これじゃない?!
「どうして
「うちのおもな業務はゴーレムの修理なの。
壊れたゴーレムは、重すぎて工房まで運び込むことができないでしょ。
だから現場へ出向いて修理するんだけど、そのときに使う
しかし、エコーのわかりやすい説明にもステラは納得できないようだ。
「でも、
(もしかして、ステラのいたところでは
それならわからなくもない。
ステラは
ならば、
「まずは
エコーがステラを連れていった屋外の置場には、四体の
それぞれ全高はおおむね二メートル強で、作業用ゴーレムとしては平均サイズ。四体それぞれ微妙にまちまちだが、大きさやずんぐりした体型は似通っている。
「今日はだれも使っていないから、これが工房の持っている全部よ」
とエコーの指し示したのを見上げたステラ。
しばし目をぱちぱちさせていたかと思うと開口一番、
「これじゃない」
「えっ?」
斜め上の返事にエコーの目まで丸くなったが、ステラは重ねて、
「これ、ゴーレムじゃないよ!」
「何をいってるの、ステラ?
……あなたもしかして、ゴーレムを見るのは初めて?」
ゴーレムを見たことがないのにゴーレムを造りたいとはいったい。
困惑しかないエコーに、ステラは気持ちをたたきつけるようにいった。
「ゴーレムを作れないんだったら、わたし辞めます!
辞めて、ゴーレムを作らせてくれるところへいきます!」
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