精霊の魔法使い25
あれから俺たちは街に帰って来た。一日、修行のせいで力加減ができていないことについて話し合い一まずの結論をつけて就寝した。翌日、戻って来た冒険者によって俺たちのことが話題に上がった。前日に換金した素材群と加護のレベルをうっかり美紀が話してしまったことにより一躍有名になる。
というか有名になり過ぎる。
しばらくの間、魔物の大量発生に対処することになった。有名になり過ぎたせいで討伐中に襲われたりなんか知らん因縁をつけられたりなどろくでもない人は笑顔でジェノサイドしておきました。
魔物の大量発生は勇者が到着し殲滅速度が上がったことで徐々に収束する。
勇者とはこのとき知り合い情報交換をすることとなった。具体的には勇者とは何か、元の世界への帰還方法についてなど意見を交換する。これにより、この世界の仕組みに触れることとなる。
その後は当初の予定どうりにリアの知り合い巡りを再開する。それぞれの属性精霊、古龍、属性竜、リアのあいさつついでに加護の強化に協力してもらい最低レベルを500以上までに上げることとなる。
挨拶参りが一段落し片田舎でのんびりと過ごしていたころ。とうとう勇者が魔王討伐に向けて動き出したと情報が手に入る。情報が入って数か月たつ頃、俺たちに勇者から協力要請を受ける。俺たちというか俺が元の世界に帰還する方法(または異世界転移する方法)を知りたいがために魔王討伐に協力する。
魔王までの道中で遭遇した敵を俺たちが請け負い勇者を無傷で魔王のもとへ送ることに成功する。勇者と魔王の戦いは問題らしい問題も起こることなく勇者の勝利という形で決着がついた。
勇者が魔王を倒し無事帰還することとなる。帰還の際に発生した魔法陣を解析し、リアと共同で異世界転移の魔法陣を確立する。これを開発するまでに20年近くの年月が過ぎていた。3年くらいたったころに美紀が全然老けないことについて質問したところ美紀はグランから不老のスキルを授かっていたことを知る。
死ぬことを許されない俺に付き合うためにわざわざ取得し、種族を半龍の身に変えてまで不老を会得した。美紀は俺よりも時の流れの早い空間で修業し会得したのだそうだ。
この20年近くは魔王が住んでいた居城で魔法の開発をしている。面白半分に魔王城を魔改造する。具体的には、城内部の異空間化に伴いダンジョン化を進め新たな魔王が別の場所で誕生しないように小細工をしたりなど勇者と魔王の仕組みを変えずに勇者が召喚される状況ができないように改造した。
いつの間にか、巷では新たな魔王が誕生しただのと噂になったが魔王が誕生することで発生する魔物の異常発生が起こらないことから噂は噂として処理されていく。その数十年後、実際に魔王が発生したがダンジョンと化した魔王城の最奥に発生、ダンジョンの難易度が跳ね上がる意外に被害らしい被害が発生せず勇者は召喚されなかった。
俺たちは、異世界転移を開発してからは様々な世界を旅することとなる。
俺の世界へ帰ったり
美紀の世界へ帰ったり
異世界間の会議が行われている世界
違った魔法理論を確立している世界
ステータスの違う世界
科学の進んだ世界
戦争が続き滅びかけている世界
人のみが滅んだ世界
などなど様々な世界を永遠と旅することとなる。
終わりの無い、目的のない、だけど飽きることの無い旅を続けることとなる。
途中、様々な出会いがあり別れがあり時間は徐々に流れていくこととなる。
いつの間にか同じ境遇の永遠の旅仲間が集まり、世界を面白おかしく見て回ることになった。
死ねないというものも孤独でなければいつまでも続けられるものなのかもしれない。
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