精霊の魔法使い16

「まじでっか!? あの大精霊様でっか!? ほんまに久しぶりですわ~」




「うむ そちも元気そうで何よりじゃ ところで随分と派手にやったみたいだのぉ~」




「ほんまですよ~ こっちの身にもなれってものですよ~ 大変なんはこっちだっていうのに~」






・・・なんだろう?この似非関西弁みたいな話し方。なんかムキ~みたいな感じで怒っているけど・・・何とも閉まらないこと。なんか精霊ってもうちょい可愛いイメージがあったんだけどなぁ~




今、リアと話をしているのはあの自律的に動く木々たちに指示を出していた精霊だ。身長はリアと全くと言っていいほど変わらない。髪型はセミロング、色は深緑みたいないろかな。こう森の木々を連想させるような色だね。目の色も同じだ。




リアが自律的に動く木々に話しかけてすぐに奥の森の方から飛んできたのだ。それはそれはものすごいスピードで……


こっちに向かってくる速度が速すぎるから緑の弾丸みたいになっているし反射的に障壁を張ってしまってちぎゃ!みたいな声を出させてしまったのは仕方のないことであって……


あっ 時々こっちをにらんでる……いや、あの、ごめんて、とりあえず手を合わせて誤っておこう。






「そちらの方々はだれでっか? 精霊の見えている人ってのも珍しいでんなぁ~」




「こっちは今の旅仲間でな 順に紹介していくと…」






と言いながらリアが俺から順に紹介していく。やっぱり精霊が見えていることは珍しいみたいだね。今いるメンバーの中の人って俺と美紀だけだけどどちらも見えているしなぁ~






「なるほどなるほどな んで、この森には挨拶に来たと」




「うむ そういうことだな すぐに会いに行けるか?」




「いやいや 大精霊様のお力があればどこえでもひとっとびですやん」




「それはそうだがいきなり会いに行くのも邪魔であろう それに修行にもいいし歩いて行こうと思ってのぉ~」






えっ 簡単にいく方法があったの?今までの苦労は?えーーー、すぐに行けるなら行くべきでしょうにーーー






「そういうことだったんでんなぁ~ もちろん大丈夫ですよー ちょっと力を使って気だるげにしてますけんど問題ないでしょ」




「そうか ならすぐにでも行こうかの」






そんな事を言いながらリアが目を閉じるとリアを中心に魔法陣が形成された。魔法陣は瞬く間に俺たちを包み込むと淡い光を発し始める。光がどんどん強くなっていき目を開けていられないほどになってしまう。次に目を開けた時には見知らぬ洞窟の中にいた。




この洞窟は真っ暗というわけではない。天井が吹き向けのようになっており明かりが入ってきているからだ。そんな明るい中で一番最初に目につくのは……




「・・・ログハウスか?」




「相変わらず変わっていないのぉ~」




うん、なんかログハウスがぽつんと建ってるね。それも丸太を組んだ感じの家。普通と違うところといったら大きさが全く違うね。一つ一つの丸太の大きさが全く違うんだよ。樹齢何年なの?って言いたくなるくらいの太さ!可笑しいね~(笑)丸太を五個ぐらいしか積んでいないけれど三階建てぐらいの大きさがあるよ。屋根の色は赤に近い茶色になってて壁はそのままの木の色だね。


後他にあるものといったら小さい湖があるくらいだね。そこまで大きくないからあんまり目につかなかった。






「リアさん? ここがその、知り合いの竜の家?竜って小さいの?」




「む?ここがそうだが・・私の知り合いなのだぞ?まず、竜が小さいわけがあるまい。子供でも余裕でこの家ぐらいはあるぞ?」 






で…デカイな、おいw






「じゃあ、あれか? リィーを小さくしたみたいに魔法で小さくなってるのか?」




「小さくはなっているがそれとは…」




「それとは違うな 何方かと言えばそっちの双子と同じ様なものになるかな」






!?






「まてまて そんなに身構えなくてもいい とって食うわけではないのだから落ち着け」






どうやら俺は無意識の内に雷を発生させていたらしい…


左手の手元でバチバチと音がしている。俺はすぐそれを解除する。


まぁ冷静になろう。 うん。 ログハウスの方を見るといつの間にか扉が開いている。ここから考えるにこの人は…






「あなたがリアの友人の…」




「あー まだ名乗っていなかったね 私はグランだ。今はこんな姿だが本来の姿は古の竜…エンシェントドラゴンみたいな者だ よろしく」






グランは一言で言うと…なんだろう? めちゃくちゃイケメンの叔父様と言うのがいいのかな?


顔やら皮膚には皺が見えるのだがそのつきかたがしっくりとくるのかな?妙に似合っていてカッコイイ!


髪は白髪ではなく黒髪だ。瞳は宝石かの様に黒く澄んでいる。




俺たちは順に自己紹介をしていく。自己紹介が終わるとリアが話し始めた。






「久しぶりのぉ〜 グラン 」




「久しぶりだな リアよ 今日は何か用があってここに来たのであろう?」




「お〜 さすが私の友人じゃ そのとうり! 私はそなたに用があってここに来た」






えっ ただ会いに来ただけじゃないの? なんか嫌な予感がします…






「この者たちを鍛えと欲しいのじゃ!」




「よかろう」






……。ふたつ返事で答えちゃったよ…。






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