第3話 セットアップ
「何で?」
「何でって何が?」
「いや、だって戦車みたいに装甲化してるし、
生命維持装置入ってるしゲームにそれ必要?」
「いいや?あっても困らないけど、
別になくても良いいんじゃないかな?」
「あまり大きいと家が広くない人は困ると思うし、する必要ないのに何でオプション色々つけたの?」
「これって、高すぎて現状暇を持て余した金持ちの
道楽って感じだし、色々あるのよ。
テスターでもなきゃプレイできなかったし、一般人は高すぎて手を出せないしで、専用の施設にあるマシンを抽選で勝ち取ってプレイするしかないから応募が殺到してね?
それでも世界に1200台しかないの。
その他にも利権関係とか政治とか色々あるんだけどね?それでフルダイブのしすぎで死亡したり、襲撃されても大丈夫なように色々オプションがあって、取り敢えずフルカスタムのハイエンド機種にカスタムしてあるよ。
ほら、家って医療業界の重鎮の家系だからさ
万が一にもそれが死亡事故起こしちゃうのはね?」
つまり、そもそも一般に普及させる気はなく、
採算を取れる一部の富豪をメインターゲットに
しているらしい。
他にも業界から圧力を受けているらしい。それでもある程度の稼働数がほしい政府と自社製品の普及目的の販売元が協力してなんとか専用の施設を建てたらしい。
「はー、よくわからないけど、わかった
つまりは世界に名だたる道楽貴族な夏目様は
世界一高いゲーム機をフルプライスで買ったん
だね?
「Exactly!その通りでございます!!」
「あろうことかこの友人は、ゲーム機に大金を掛け
てしまったようです。天国のお義母様、
貴方の娘は立派な成金に育ちましたよ、、、」
「まぁまぁ良いじゃない!私は麗奈と遊べて
ハッピー!麗奈はタダで遊べてラッキー!
超絶かわいいみんなのスーパーアイドル☆ミ
愛されるべくして生まれてきたこの私に!
ここまでされたんだから、喜びなさい!」
「うわっ、みんなのアイドル☆ミ、
とかきっつ!いい加減そのイタイのどうにか
しなよね、夢を見るのは勝手だけど、
それを露骨に表に出すのは流石に子供だよ?」
「いや、流石に冗談なんだけど?
それと誰が夢見る少女じゃい!」
「知ってた、からかっただけだよ、ふふっ」
「むぅ」ぷくぅ ( ´∀`)σツンツン
「ぷふぅ」
「それで?どうやって使うのこれ?」
「メインスイッチが中にあって、それ入れたら
待機モードに入るよ。そのままじゃ
使えないから、中でセットアップ済ませて
そしたら稼働状態になるから、あとは
サポートシステムの指示どおりにしてね」
「わかった、それで何時から始めるの?明日?」
「なに言ってるの?今すぐに決まってるじゃない」
「ですよねー」
「じゃあ私は帰って一緒に遊ぶために使用の把握
してるから麗奈はゆっくりチュートリアル
済ませてきてよ。多分それでちょうど良い時間
に私の方もやることが終わるから。バイバイ」
「はいはーい、また中でね」
さて、塁ちゃんも行ったし、私は言われた通りに
セットアップしてチュートリアルを終わらせよう。
そう考えて麗奈は世界一巨大な筐体に乗り込む。
最高峰の寿命を生まれながらに持つこの身体にはどうせ時間は有り余っているのだから、と。
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