『ぱんだのしっぽ』
やましん(テンパー)
『ぱんだのしっぽ』
🐼 これは、まあ、エッセイみたいなものです。『今日のひとりごと』の、別冊みたいなものです。中間に、すこし、フィクションが入っております。 🐻
ぱんださんのしっぽは、ほんとうは、白色です。
ところが、やましんちのぱんださんには、黒色になってる子がいます。
一番、古くからいるのは、もともと、お花を持った、おすわりぱんださんです。
長くいるので、お花はほとんど残っていません。本当は、頭からバネが伸びていて、つり下がるのが得意技なんですが、ぼくが、むかし、はさみで切ってしまいました。
背の高さは、13センチくらいですが、しっぽは黒色です。
次に昔からいる、ぱんださん(通称ぱっちゃくん)は、50センチくらいありますが、やはり、しっぽは黒色です。いつも、寝ています。
つぎに昔からいるのは、上野動物園で買った、おすわりぱんださんですが、こちらは、たいへん精密な作りで、もちろん、しっぽは白色です。
一番最近来た、体調が1メートルを超える、大きな、ぱんださん(通称、でかぱっちゃくん)は、かなり精密な作りですが、こちらは白色です。
そこで、ぱっちゃくんが、あるひ、こう言うのです。
『しっくん、ぼくは、にせものなの?』
ぱっちゃくんは、泣きむしですから、半分もう、泣きそうです。
『どうして、そんなこと言うの?』
と、尋ねました。
『テレビ見ても、みんな白いから。』
ふうん。いやあ、でも、ぱっちゃくんは、後ろが見えません。
人間もそうですけどね。
どうやら、くまさんか、こんちゃんあたりに、聞いたらしいのです。
『ぱっちゃくんは、ほんものだよ。ぱっちゃくんだけしかいない、ほんものなんだ。』
もちろん、ぱっちゃくんの仲間は、たくさん作られたかもしれません。
世界中に、いるかもしれません。
それでも、ぱっちゃくんは、ぱっちゃくんなのですから。
『ほんとに?』
『もちろん。』
ぱっちゃくんは、少し、安心した様子で、また、寝てしまいました。
やれやれ。
さて、やましんが、夜中に、気分が悪くなったりしたら、ぱっちゃくんやくまさんが、通報してくれるでしょうか。
まあ、そこを、頼りにするのは、お門違いかな。
オカルト番組ではないのですから。
それでも、みんないつも、慰めて、くれるのです。
オカルトと言うと、最近、廃墟めぐりが趣味、という方もあるらしいです。
でも、そもそも、私有地や公有地の施設に(開放されてる公園とかは別として)、勝手にはいっちゃだめですよ。
また、公園や道路とかでも、迷惑をかけるような行為はだめです。
しかられて、当然です。
とはいえ、昔から、肝試しという行事(遊び?)は、確かにありました。
中には、危険な場合も、なかった、とは言えません。
幽霊さん役がいたりするのは、お茶目なほうでしょうか。
やましんも、親の里などに行ったときは、ほんとうに怖かったものです。
当時は、遠くの神社の入口に、ぽつんと街灯があるだけでした。
あとは、広い田んぼと、小川ばかり。
かえるさんとかが、大合唱していたので、賑やかではありましたが。
そのかわり、お空は、すごくきれいで、天の川がよく見えたのです。
でも、いまは、もっと怖い、ウイルスさんや、大雨さんが襲ってきます。
肝試しのレベルとは、訳が違います。
みんなの、行く末が、心配です。
我が家も、廃墟になるのかな。
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『ぱんだのしっぽ』 やましん(テンパー) @yamashin-2
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