第2話

 初めにあいつと出会ったのは、防波堤にぽっかりと開いた穴の中だった。

 防波堤に穴を開けたら、意味が無いんじゃないだろうか。そう思いながら、俺はそのトンネルをくぐった。高さは俺が少しかがんだら入れるくらい。

 地面には砂浜からの砂が大量に吹き込んでいて、壁に背を付けて腰を下ろしてみるとじんわりぬるくて痛かった。

 なんとなくこの場所が気に入ったから、俺はショルダーバッグから自分のタブレットPCを取り出した。がばっと開いて、しばらくマイクラをやった。

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