線路の向こう 浜辺の夢

HUDi

1章

第1話

 スイミングスクールの帰り道にはいつも、アイスクリームを買ってもらっていた。

 俺たちは、何でも楽しくできる。

 住む場所だって、どうにかなる。現場のおじちゃんのプレハブ小屋を借りたこともあったし、3人で浜辺にバスタオルを敷いて寝たこともあった。男同士で寝るなんて気持ち悪いかも知れないけど。

 だけど、俺は二人が結構気に入っている。最初は何も言えないみたいで少し腹が立ったけど、あいつらは、雰囲気も言葉もふわふわしてて良かった。俺は確かに幸せだった。

 なのに…あの日みたいな幸せな記憶は、もう戻ってこないんだろうか。


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