執念

 一目散に逃げ出した僕は、教壇の下で身を屈めて隠れていた。偶然にも、施錠がされていない教室を見つけ一旦は安堵。だが難場であることに違いはない。まさか、学校随一の人気者に追われる日が来ようとは、思いもしなかった。現在の心理状態を例えるなら、あの日ーーーー鬼と遭遇した悲運の日を思い出す。


 中学三年の春。下校途中に寄り道したことが間違いだった。いや、寄り道は恒例行事だったと把握している。当時は、同級生と暇を持て余していたし、よく遊びに行っていた。規定に逸れたことがあったとしたら、"彼女"と出会ったことか。彼女とは特別な接点はなかったが、少し話をしたんだ。


 その直後に、僕は鬼と遭遇した。人通りの少ない住宅街。不自然なほどに、辺りは静かで、違和感、嫌悪感、不信感、そんな感覚に囚われた矢先のことだった。自分の視力を疑う。ぼんやりと陽炎のように、鬼はそこにいた。一軒家と同等の大きさを誇り、咆哮は地響きを起こす。鬼は僕を認識すると、巨大な体躯に似つかない素早い動きで、手に持っていた棍棒を振るう。恐怖が先行して身体は硬直、思考は絶望で停止した。


 僕は絶命するはずだったーーが衝撃はない。鈍い音は確かに聞こえた。固い棒が折れるような音と、噛み砕けるような音、大きな事故が起こったような轟音。しかし、感覚はない。もしかしたら精神的なショックで、僕は、死んでいて幽霊になっているんじゃないのか。それとも全てが幻だったのか。だけど僕の目の前には壁があったんだ。

広い肩幅。頼もしい大きな背中の野暮ったい男は、骨折した両腕をフラフラと垂らして立っていた。


「君……無事かい? 僕は今、すっごくピンチだよ」とシグレを名乗るその男は、放浪霊能者を自称した。



 忘れていた生命への危機感が、僕を現実に引き戻す。タタタタ、とリズミカルな足音が遠くで鳴っている。仙崎は間違いなく僕を探しているだろう。リズミカルだった音に変化が訪れ、歯切れの悪い音になった。足音は少しずつだが、近づいている。


過去にシグレから教わった結界術を用いて、仙崎から逃れる時間を稼いだが、あんまり効果はないようだ。一応、一階の踊り場に術を展開して、三階に上がる踊り場にも展開して、三階に向かったように仕向けた。これで仙崎は三階で僕が籠城していると勘違いするだろう。


しかし、野性的本能が強そうな仙崎だ。感覚で探し当てるような暴挙を起こすかもしれない。次第に心臓の高鳴りが強くなる。圧迫されるような痛み。精神的に辛い。大きな声で喚いて解放されたい。されど堪えろ。今は我慢だ。


 そもそも何故こうなった。仙崎の裸を見た報いなのか。あれは不可抗力の事故だ。非難される覚えはない。僕は人間ではないのかも知れないが、別に悪事を働いているつもりはない。むしろ善意の上で行動を起こしている。追い詰められたら、なんて説得しようか。いっそのこと土下座して命乞いすれば許してくれるかも。ないか、ないな。うん。


 不意に足音が聞こえなくなる。足を止めた? あたまが真っ白になっていく。完全にパニックだ。もしかしたら、僕は位置を把握されているのではないか。奇襲を計っていてもおかしくはない。あの仙崎に、そんな知能があるのか? しかし、あの手の人間は地頭はいいと聞く。可能性は捨てがたい。集中力を切らすな。


 空気が変わる。強い変異的な魔力が一箇所に集中するのがわかった。


「ハアアアア!!!」


 仙崎のかけ声より先に、僕は反応していた。手刀で教壇を真っ二つにする仙崎に、ゾッとしながら走り出す。走るのは久しぶりで、呼吸が荒れて、思考も儘ならない。


 体育の授業くらい真面目に参加すれば良かった。振り返れば、仙崎が鬼の形相で追って来ている。呼吸が乱れない仙崎に、虚脱するばかりだ。てか、化物かよ。日頃からトレーニングしてんのか、どんだけストイックなんだ。何がそこまでさせるんだ。


いや違うか。魔力で身体能力を強化しているのか。だったらあんまり僕も魔力を使ってやろう。もう使っているし、躊躇する理由はない。


 廊下を全力で走りながら、手元に魔力を集中させる。放浪の霊能師シグレから教わった術式の一つである結界術は、本来なら複雑な詠唱や魔法陣を描かなくてはならないが、僕の左手は特殊な術式を仕込んであるので、魔力を込めるだけで発動させることができる。


仙崎の実力を配慮して、先刻よりも強力な魔力を込めて、イメージをする。廊下全体を覆い隠すような結界を生成した。しかも三重で精製した。我ながら良い出来である。これなら仙崎を閉じ込めることができるだろう。と思ったが、仙崎は簡単に突破した。拳一発だった。少しショックだな。それなりの魔力を高精度で練り上げて発動させたんだが、凄いな。普通に感嘆した。そして自信を失った。


「待て! カッキー! いやボッチ。違ったボッキー!!」


「卑猥に聞こえるから、やめろ。何気にボッチとか言うな! 」と僕は言ったつもりだが、息が漏れすぎて言葉にならない。


 廊下の突き当たりに差し掛かり、右に曲がる。耳元で風を切る音が鳴った。仙崎が教室の扉を投げ飛ばし、壁を半壊させたのだ。左に曲がっていたら確実に当たっていた。と思うと身の毛がよだつ。


 直進して、渡り廊下を目指す。黒い影。渡り廊下には予想通り影がいた。正確な数はわからない。だが、校内に影がいることは肌で感じることができる。


 術が無効化されるなら影に仙崎の相手をさせるのはどうだ。安易な考えではあるが、可能な限り足掻いてやる。影は仙崎に襲いかかり、僕には反応しない。この利点を利用しなくてどうする。


 影は僕とすれ違うと、仙崎を目掛けて走り出した。思惑通りに策が講じて、ついついガッツポーズ。無数の影は一点に集中して一つの塊になった。その姿は鬼だ。小柄な仙崎が見えなくなるくらいの大柄で、異物なくらい右腕は巨大である。等身大だ。

こんな奴が忽然と目の前に現れて敵意を剥き出しにして、向かい合うことになったら、僕は漏らす。かろうじて戦いを避けることを第一に考えると思う。ところが、仙崎は飛び膝蹴りで鬼を排斥した。仙崎の逸脱ぶりを吟味するほどの余裕はない。渡り廊下を抜け、一段と強いエネルギーを感じる屋上に向かう。


 屋上には、この辺りを牛耳る主がいるに違いない。二段飛ばしで階段をかけ上がる。一歩遅れて仙崎が階段に差し掛かった。距離が縮まっていることは明確だ。僕の体力は限界に近いということもあるが、仙崎の俊足の前では追い付かれるのも時間の問題だ。屋上に繋がる踊り場にたどり着く。あと少し。近付くにつれてエネルギーの強さに驚愕する。さすがの仙崎も簡単には退治できない。時間稼ぎには十分。しかし、仙崎の階段を登る方法には常人と差異があった。壁を蹴って立体的な移動したのだ。まるで忍者だ。仙崎は僕の目の前に着地した。


「勘弁しなーーひゃ!?」


 間髪をいれず猫だまし。運任せの軽薄な行動だったが、仙崎は一瞬怯む。好機と見て一気に駆け出し、ドアノブに手をかける。落胆した。施錠がされていたのだ。当たり前か。


「降参しなさい」


「待て仙崎。一旦落ち着こう。話し合えば必ず解決ーーーーする!?」


 頬に拳が通過した。遅れて音。視線だけ送ると仙崎の拳が扉にめりこんでいた。さぞかし綺麗な拳の痕が残っただろう。仙崎は余った手で胸ぐらを掴む。行動は完全にヤンキーなんだが。喧嘩上等、唯我独尊ってか? 怖い怖い。


「あんた、本当にカッキーなの?」


 手の力が緩んだ。だけど敵意の籠もった瞳に変化はない。


「鬼にしては貧弱過ぎる。だけど術式にはひっかかるし‥‥」


 息を整えて思考する。整理を試みるが、整わない。僕は何者なんだ。改めて問われると、答えは見つからない。自分がわからないことを他人に説明するのは不可能だ。


「僕は、多分、怪異と人間の間の存在。半人半妖のような中途半端な存在だと……思う」


「それでーー」


 仙崎は凄味を効かせる。手に力を入れて、激憤寸前であると訴える。


「ーーそうだとして、あなたに害があるかどうかは私が判断することで、あなたに人権はないと思え。黙秘は許さない。私の質問に偽なく正確に答えろ。これは命令ではない」


 人権侵害だ。とか言ったら撲殺される。仙崎の瞳は、深い憎悪と激しい憤怒で、僕を映していた。どうしたら、こんな瞳ができるのか。僕には到底理解ができない。そもそも僕の目の前にいるのは、本当にあの仙崎カンナなのか。こんな堅苦しい言葉なんて知ってたんだな。そこじゃないか。


「半人半妖とあなたは言った。怪異、半妖と括っても、妖魔、幽霊、九十九神、種類は在るけど、あなたはどれに近いの?」


「九十九神か、妖魔かな? 左腕が義手なんだ」


 僕は左手を挙げた。百人中百人が普通の左腕と証言するほど精密に再現された義手。肌質はしっかり再現されていて、痛みも感じる。僕も義手であると疑っているくらいだ。事実、左肩の付け根から指の先は造られた物で、SF小説よろしく、未来の科学技術のようだと常々思っている。まあ、魔力は込めると術式を発動できたり、仙崎には遠く及ばないが強力な打撃も放てる。しかも利き手である右手よりも器用なのだ。便利だ。過剰な能力ではある事が、義手なんだと思いなす。


「ふーん。これが義手? 嘘はなしって言わなかったけ!!」


 殴り飛ばされた。と表現するより、押し飛ばされたの言うべきか。痛みは感じないのに、扉が半壊して面白いくらいに、僕は屋上を転がっていく。


 力の流れをコントロールする武道家の技術だろうか。武道には詳しくないのでわからないが、仙崎の凄さは今日だけでよくわかった。否応なしとわかった。これ以上、仙崎に対するイメージを変えないで欲しい。切実に願う。


「ジャン・クロード・ロマンって知らないか?」


 強制的に仰向けになり、夜空を見る 。僕の心のような曇り空に落胆した。


「はあ、誰?」


「この義手の製作者だよ。ロマン製の義体は、業界じゃあ有名って話だけど。知らないのか?」


 ジャン・クロード・ロマンは世界でも選りすぐりの魔術師であり、特に人形師として有名だ。優れた人形達は、外見だけでは判断できない精巧な造りで、多くの能力者が、その才能に嫉妬し羨望して、模造を試みることで、義体の製作に行き着いた。それを知ったジャン・クロード・ロマンは、自らも義体の製作に着手した背景があり、今日では本家本元の高級ブランドみたいになっているそうだ。


 ロマン個人に関しては謎が多く、何百年も前から義体の技術が存在し、名も知られ、老翁であった、品のある婦人、爽やかな青年、女子高生であったと様々な目撃証言が飛び交う。故に〝彼自身が人形〟〝生ける怪異〟など、都市伝説的扱いを受けている。僕は仲介人というか、二年前に命を救ってもらった恩人であるシグレから譲り受けた義手なので、ジャン・クロード・ ロマン との接点はないに等しい。


「知らないのか、参ったな」


「ごめんね。業界に疎いから、私」


 いや。心底残念だよ。僕も業界に詳しくはないが、ジャン・クロード・ロマンは知っていたぞ。


 それとなく仙崎は僕の両足首を掴んだ。何をするんだ。腰が浮く。しっかりと掴んだ手に力が入る。そして回り始める。徐々に速度が上がっていき、視界は意味をなくして、「そりゃあああああ!!」とジャイアントスイングを決められた。僕の体は斜め上に飛んでいき、空気の断層を勢いよく切っていく。


 怪異ではなく人間に命を狙われるなんて、思いもしなかった。受け身を上手くとれば、大怪我くらいで済むか。そう上手くはいかない。仙崎が跳躍し、僕と空中で向かい合った。


 とんでもない脚力だ。いくら仙崎が魔女で、魔法を駆使しているとしても、ここまで身体能力を向上させることができるだろうか。現実に可能としている。仙崎は僕の左腕を掴むと逆上がりをするように体を起こす。その際に僕の左腕を捻り間接技で固定した。


「ごめん。猜疑心の塊みたいな人間だから私、用心に越したことはない。わかって、この形が一番分かりやすい」


 ただのエゴだ。確かに、白黒つけるには手っ取り早い方法だ。しかし発想が乏しいにも限度がある。単細胞生物か。暴力は最終手段だろ。話し合いだけで解決させるのが、真の強さであり、正義であると僕は主張したい。


 仙崎は更に回転し、腕を締め上げて捻切る。回転の勢いを生かして、僕の腕を担ぐように持って急降下。着地に伴う衝撃で手首、肘、肩の関節が粉砕され、あらね方向にねじ曲がる。皮だけで繋がった腕は、さながら人形のようで力ない様だ。崩れ落ちるように僕は臥せた。


「ここまでやれば、安心、安心」


 愉快げに溌剌と仙崎は笑う、笑う。ここまで無慈悲に凄惨な行いをしていながら、仙崎は笑い声を響かせ続ける。異常だ。仙崎はピクリと笑いを止めた。


「あれ? あんまり痛そうじゃないね?」


 狂っている。仙崎は狂人だ。これ以上、辟易としていても、拉致が明かない。僕達は相容れないのは明確だ。致し方ない。不本意ではあるが、仙崎を止めるには方法は限られる。一か八かの運任せだが、禍根である左腕を行使するしかない。


 僕の左腕は魔術であり怪異に近く、霊体に触れることもできる。数々の術式を扱えるのは既に周知になっているだろう。もちろん、それだけではない。最大の特異点は僕の魔力に封印されている絶鬼の能力を行使することだ。蹶然、決然と立ち上がった僕は右手を翳した。仙崎は視界を遮られ、狼狽える。まさか反撃されるとは思わなかったのだろう。一瞬で左腕を修復させて、仙崎の肩に触れた。


 力の発動。僕は仙崎の魔力を吸収した。一滴も残さず搾り取って仙崎を無力化するつもりだったが、仙崎はなに食わぬ顔で、「なに? 反抗するかと思えば、明日世界が終わるみたいな辛辣な顔して」


 僕は反射的に手を離してしまった。魔力の吸収には成功した。手で魔力を掴み引き寄せる感覚は確かにあった。あったのに僕の魔力が激減したのだ。吸収した魔力と同等ではない。数百倍の魔力が消費した。こんなことは初めてだ。


 仙崎カンナ。相手が悪かった。予想だにしなかった。仙崎が僕にとって天敵だなんて。


「お前‥‥一体何者なんだ」


「それはこっちのセリフよ。カッキーの姿なんてして悪趣味よ」


 返す言葉がなかった。


「そう」 

 

 冷淡に言い放った仙崎は消えた。正確には僕の視界から消えた。こめかみを殴れたと理解する。気が付くと仙崎が馬乗りになっていた。完全にマウントを取られた。仙崎の魔力を吸収してから、急激に調子が悪くなっている。まるで反応ができない。


「これで最後にしよう」


 仙崎は右手に魔力を込めていく。次の一撃で確実に僕も倒すつもりのようだ。そう実感したら、悪寒がした。延命を目指してあらゆる手を尽くしたが、ここまでのようだ。


「え?」


 唐突に仙崎は殴り飛ばされた。無論、僕ではない。鬼の姿をした影だ。ただし十メートルは超える巨体に、巨大な棍棒を持った鬼であった。校内で最強クラスの鬼であろう。禍々しい魔力を放ちながらの咆哮は、迫力満点だ。仙崎は大きくのけ反って、フェンスに激突した。鬼は僕を無視して仙崎との距離を詰めていく。反応すら不可能な不意打ちに、仙崎は体の自由を奪われた様子だ。あの瞳には狼狽と恐怖しか映っていない。助けを求めている。そう感じた時には僕の体は動いていた。矛盾した行動だ。鬼と仙崎を対峙させたのは僕なのに。仙崎を助けないといけない。


ありったけの魔力を左手に込める。発動するのは結果術。範囲を指定、一気に魔力を放出した。鬼を囲うように丸みを帯びた汚い結界が起動する。そして、結界を収縮させた。小さくしたのだ。


「封印」


鬼は抵抗するが、僕は本気で結界を小さくすることにしたので容易であった。僕が左手を握りしめて拳を作ると、呼応するように目視が不可能なくらい結界は小さくなり消えた。あの巨大な鬼がどこに行ったのか。やったのは僕だが不思議なくらいに、跡形もなく消えた。


「仙崎‥‥大丈夫か?」


仙崎に手を伸ばした。仙崎は僕の手を無視して立ち上がるが、体勢を崩す。僕は反射的に仙崎の肩を掴んだ。なるべく優しく。慎重にだ。仙崎は顔を上げて眉間にシワを寄せた。


「ありがとう。助かったけど‥‥あんたのことを信用したわけではないからね」


 あからさまに敵意と猜疑心を全開で言われると、こちらも戸惑う。僕が言葉を選んでいると、仙崎は続けた。


「だけど、あなたに敵意がないことはわかった」


 そう僕には敵意はない。


「わかってくれてるなら、及第点だよ」


 仙崎は満足げに頷いた。これは肯定と判断しても良いのだろうか。


「だから、私が必ずあなたを救ってあげるからね」


うーん。どういう意味だ。仙崎さんはあなたは何を考えているんだ。僕には悩みもなければ、困っていることはないのだが。強いて言うなら、仙崎に狙われていたことだ。この問題は解決する方向に進んでいると思っていたが、違うのか?


「どういう意味?」


 僕の問いに仙崎は答えた。


「あなたを必ず成仏させてあげる」


 その言葉に僕が絶句したことは言うまでもあるまい。しかし、納得して受け入れることに躊躇はなかった。有耶無耶になっていた側面が如実になっていく感覚があったからだ。



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