第46話 高校生編

 俺たちは嵯峨國煌の基地である倉庫に来た。ここの倉庫は、響がネットで買い取ったので嵯峨國煌の拠点にしている。


 蓮の案内で拠点に入ると何十人が既におり、入ってくる俺に視線を飛ばしてきた。俺はその視線を無視して蓮の後ろを付いて歩いた。そして、会議室みたいな所に案内されて中に入ると何人かはもう入ってきてそこの中でも知っている人が何人かはいた。しばらくして最後の一人が入ったことで作戦会議が開かれた。


 初めに嵯峨國煌のリーダーである蓮が挨拶をした。


「急に集まったのは他でもない。久々に暴れる時が来た。」


「それはどう言うことですかリーダー。」


 蓮の話を遮り、部下が話しかけてきた。


「まぁ落ち着け。この前に喧嘩を売ってきた隣町の不良グループがあったよな。」


「はい。全然相手にならなったですけど。」


「本格的に潰しに行くことが決まった。」


「マジですか。それは嬉しいことですね。」


「だが、少し問題が起きている。」


「それはどんな問題ですか。」


「隣町の不良グループが隣町の暴力団に喧嘩を売るらしい。」


「あんな弱い奴らがですか?それは俺たちには関係ないことですよ。」


「それが俺の友である颯真がこれに関わっていらしい。」


「リーダーの隣にいる人ですか。」


 俺を知っている人はここに何人かいるが知らない人も当然いる。だから俺は自己紹介をした。


「蓮に紹介された颯真だ。ここには俺を知っている人もいるし、知らない人もいる。だから簡単に説明すると嵯峨國煌の影のリーダーみたいなもんだ。よろしく頼むよ。」


 俺の軽い自己紹介をしたら、会議室がざわつき始めた。疑心暗鬼になっている人や目をキラキラしている人もいた。


「おい!!お前ら落ち着け。颯真が言っている事は本当だ。俺と決めたからな。そんなわけでここからは颯真が概要を話してくれる。」


 蓮は、めんどくさいのか俺に全てを任してくて椅子に座った。あいつらしい性格だ。


「それでは簡単な概要を説明する。まずは・・・・・・。」


 俺は、簡単に説明をした。俺だけでは説明不足になるため時々響にも入ってもらい、なんとか説明することはできた。そして、俺は最後にある事を話した。


「俺は、ここにする前にお前らもお世話になっている警察の橋本さんと話してきた。この戦いは、警察との一緒になって戦うかもしれない。まだ上層部とはまだ話がまとまってないがもしかすると先に俺たちが戦うかもしれない。その時に間違って警察に捕まるかもしれない。その時の保険はなんとか俺が用意するから安心してくれ。だから、思い存分暴れてくれ。」


 俺からの話が終わり、次に蓮が椅子から立ち話し始めた。


「俺からも話すことがある。今回の戦いで嵯峨國煌を解散することにする。」


 蓮から驚きのことを発した。皆が驚いていた。それそうだろ。嵯峨國煌のリーダーから解散宣言を言うのはみんなが混乱するのはおかしくはない。


「どういうことですかリーダー!!!」


「俺も颯真みたいに真っ当に生きたいなと思ってな。多分だけどこの戦いで責任を取る羽目になると思う。それに解散しても別に暴れたりなかったら勝手に新しいグループを作っても構わない。俺はそのぐらいの覚悟を持っている。」


 蓮の覚悟を聞いた部下はどう感じるのかはわからないが俺は蓮の覚悟がわかった。


 その後は軽く今後のことを話し、会議は終わった。俺は蓮と響と軽く話し、自分のアパートに帰ることにした。そして、自分のアパートに帰ると一気に疲れた。あの場は皆がピリピリしているから緊張するし、尚且つ俺を知らない人からの目線が一番きつかった。俺は、疲れがきたのかソファーで寝てしまった。数時間後に起きると外は夜になっており、晩御飯を作るのがめんどくさくなり、そのまま寝ることにした。

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