第38話 高校生編
俺達は、涼加の家の前に着いた。玄関に入ろうとすると優花が周りを見ているとあることに気づいた。
「ここってそうちゃんの家の近くじゃないの?」
「確かにそうだな。っていうかあれって颯真が住んでるアパートじゃんか!!」
「本当だ!!確かにそうちゃんが住んでいる所だ!!だから一緒に来てるのか。」
優花がこちらを見ながらニヤニヤしていた。
「だから一緒に来てるのか。これで謎が解決した!!」
「そんなことはどうでもいいから。早く涼加の家に入るぞ。」
「それもそうね。早くすずちゃんの家に入ろう!!」
俺達は涼加の家に入ることにした。今日は幸い涼永さんが仕事のため留守にしている。涼加は俺たちをリビングに案内してくれた。優花はリビングに入った途端ソファーにもたれ掛かり、寛ぎ始めた。
「おい!早く勉強するぞ!!」
「え〜。そんなに怒らないでよそうちゃん。ゆうちゃんは歩く疲れたから少し休憩させて!!」
「早く勉強させないと翔梧と遊べなくなるぞ!!」
「うそ!!そうなにしょうちゃんは点数悪いの!!」
「学力テストは俺より点数悪かったぞ。優花に知られたくないから黙っといてくれって口止めされたけど。」
「それは本当なのしょうちゃん。」
「ど、どうなんすかね・・・。hahahahaha・・・。」
「もし本当なら寛いでる暇はありません。今からやりますよしょうちゃん。」
「はい。わかりました。」
翔梧は優花に説教され、優花に怯えながら勉強し始めた。涼加はお茶を注ぎにいったので俺は一人で勉強し始めた。そしてお茶を注ぎにいった涼加が戻ってきた。一人一人にお茶が入ったコップを渡してきたが俺の目の前にある光景にびっくりしていた。
「颯真君これはどういう状況ですか?」
「これはな学力テストの点数が低いのを隠していたのがバレて優花に怯えながら勉強している光景だよ。」
「そうなんですね。それより翔梧君ってそんなに点数が悪いのですか?」
「うん。一応俺より低かったよ。」
「そういう颯真君って点数どれぐらいだったのですか?」
「そ、そこは聞かないでくれ。」
「もしかすると颯真君もやばいのですか?」
「そ、そんなことないよ。」
「なんでこっちを見てくれないのですか。」
「そ、そんなことないよ。ちょっと見ているよ。」
「そうですか。なら颯真君も徹底的に勉強しますから覚悟してください。」
「なんでだよ!!別に教えるのはいいが涼加は、テストの点数はいいのか?」
「これでも前の高校では学年一位でしたから勉強に関しては大丈夫です。」
「そ、そうなのか。それならおねがいしてもいいですか?」
「わかしました。徹底的にいきますね。」
俺は涼加から優花みたいに鬼のような感じを感じた。そこから俺は涼加に徹底的に扱かれた。同様に翔梧も優花に扱かれて放心状態になっており、これ以上したら男性組の集中力が削がれ、なにも入ってこない状態になるので俺は涼加に恐る恐る話しかけた。
「すいません涼加さん。」
「なんですか?」
「ちょっと休憩したいのですか。よろしいでしょうか?」
「そんなする暇あるのですか?」
「確かにする暇ないですけど、そうしないと頭に入ってこないです。」
「わかりました。15分ぐらい休憩しましょう。優花さんに言ってきますので。」
「お願いします。」
なんとか涼加を説得し、なんとか休憩がもらえた。翔梧はやっと休憩がもらえたのか顔色が良くなった。それほど優花が教えてもらうのがキツかったのがわかった。軽くお菓子を食べたり体を伸ばしたりして休憩時間を過ごして、そろそろ休憩時間が終わりかけた時に玄関が開く音がした。そしてリビングのドアが開き、仕事から帰ってきた涼永さんが入ってきたのだ。
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