第2話 高校生編
俺達は近くのファミレスに着いた。四人席に座り、翔梧の隣に優花で俺は翔梧の前に座った。
「何にするか決まった?俺はもう決まっているからな。」
「そうちゃんは絶対にカルボナーラだよね。」
「そうだな。店ごとで作り方や味が違うから飽きないからな。優花はまだ決まらないのか?」
「ゆうちゃんは、二択で迷っているの。ナポリタンかボンゴレビアンコの二択だけど両方食べたいけど食べれないからめっちゃ悩むよ〜。」
「翔梧は決まったの?」
「俺はなんでも良いけど、ボンゴレにしようかな。優花はナポリタンにしろよ。俺の半分あげるからお前のナポリタン半分くれよ。そしたら、両方食べれるだろ。」
「ありがとうしょうちゃん。その案にするね。」
「そうと決まれば、さっさと注文するか。」
机に置いてある呼び出しボタンを押し、定員さんを呼び決まっているメニューを注文する。翔梧達と雑談しながら料理を待っていたら、しばらくして全員のメニューを運び込まれる。
「商品が届いたことでしいただこうか。」
「そうだね。早く食べよ。」
「それじゃあ「「いただきます。」」」
「はい優花、ボンゴレの半分あげるよ。」
「ありがとう。しょうちゃんもナポリタンの半分あげるね。」
「そういえば、明日の学力テスト大丈夫なの?そうちゃんとしょうちゃんはあまり点数良くないよね。」
「「そうです。」」
「テスト勉強したの?そうちゃんはまだしもしょうちゃんはテストで酷い点だしたよね?」
「そうだよ翔梧。ちゃんと勉強しないとまた酷い点取るよ。」
「そう言うお前も前のテストで酷い点取ったよな。優花に点数を見られたくないから速攻で帰ったよな〜。」
「確かにあの時そうちゃん、用事があるからってすぐに帰ったよね。結局何点だったの?」
優花の顔が笑顔なのに周囲のオーラがドス黒くなっていき、隣に座っている翔梧が酷く怯えていた。俺もガクガク震えながら、この前取った点数を言った。
「えっ・・・と34点です。」
「そうちゃんとしょうちゃん、今から勉強するよ。異論はないね。」
「「はい。ないです。」」
あれから優花の徹底的に扱かれ、夕方まで続いた。
「ここまでやればそうちゃんは大体良い点数を取れると思うよ。しょうちゃんはまだまだだから、帰ってら徹底的やるからね。覚悟しといてね。」
「もう無理です。優花もうちょっと優しくできないかな?」
「だってしょうちゃん覚えるの遅いからしょうがないじゃん。それともまた悪い点数を取りたいの?」
「いいえ。取りたくありません。」
「だったら、もうちょっとやるよ。」
俺はある程度出来たから、優花の徹底的な勉強会から免れた。現在の時刻が17時に差しかける時間までやり、俺のバイト時間が差し迫っていた。
「優花ごめん。もうすぐでバイト時間だから今日はもう帰るわ。お代はここに置いていくから。それじゃあまた明日。」
「ごめんねそうちゃん。こんな時間まで勉強会して、今日の復習もちゃんとやってね。また明日ね。」
「もうこんな時間なのか。颯真お疲れ様。俺はもうちょっとかかりそうだからな。
また明日な。」
俺は、翔梧と優花と別れ、急いでバイト先に向かった。
「こんにちは。店長お疲れ様です。」
「こんにちは颯真くん。今日は始業式だったかな。新しいクラスどうだったかな?」
「友人達と同じクラスになりました。なんとか今年は楽しめそうです。」
「そうか。それじゃあ今日のバイト頑張れよ。」
「はい。わかりました。」
俺の家の近くのレストランで働いている。父親が一人暮らしをする条件で元父親の知り合いのレストランでアルバイトすることになった。それが『AURORA VITA』で今はホールを担当している。近いうちにホールから料理場に移動になるかもしれない。最初は何もかも分からない状態でやっていたから、皆に色々と迷惑かけいたから、頑張っていき、ある程度できるようになった。
「こんにちは斎藤さん。今日もお願いします。」
「よろしくな颯真。今日はいつもよりお客様が来るから、もしお客様に料理のことを聞かれたらちゃんと説明するようにな。」
斎藤さんは俺の教育係をしてくれた人だ。最初はめっちゃ扱かれて、そのお陰で今では斎藤さんに気に入られている。
今日もいつもみたいに仕事をこなし、バイトの終わる時間になった。
「お疲れ様です。」
「お疲れ様颯真くん。今日はあまりフロアを見られなかったけど大丈夫だったかな?」
「大丈夫でした。斎藤さんにフォローしてくれてなんとかなりましたけど。」
「そうか。斎藤くんがフォローしてくれたんだね。」
「はい。」
「わかった。今日はありがとう。ゆっくりと身体休めてね。」
「はい。お疲れ様でした。」
今日の晩ご飯を考えながらバイト先から帰宅していると人気の少ない道で女子高校生が若い男性二人に絡まれていた。
「離してください。警察呼びますよ。」
「大丈夫だって何もしないから。警察呼びたければ呼べば良いし、どうせ誰も助けに来ないよ。」
女子高校生が必死に抵抗していたので見ていられず、スマホで口論している所を動画を撮りながら絡まれている所に向かった。
「おい!!ここで何している。大の大人が女子高生にナンパとかありえないし、見た感じだと無理やり迫ってるように感じだけど。今スマホで一部始終を動画に収めているから後で警察に持ってけばどうなるのかな。前科持ちになるよ。」
「ふざけやがって!おい!帰るぞ!」
若い男性達が女子高校生から離れていき、そのまま帰って行った。女子高校生は初めて身の危険を感じたのか少し震えていた。俺はその女子高校生に近寄った。
「大丈夫か?道に迷ったのか?」
「はい。道に迷ってしまて、スマホで地図を確認している時にさっきの人達に絡まれてしまって・・・。」
「そうか。それは災難だな。人気のある所まで案内するから、親御さんに連絡して向かいに来てもらうようにしてもらうと良いよ。」
「わかりました。あと、御礼をしたいので連絡先を聞いてもよろしいですか。」
「別に気にしなくて良いよ。善意でやっただけだから礼はしなくて良い。」
「そうしないと気が済みません。せめてお名前だけでも・・・。」
別に礼が欲しい訳でもないのにと考えながら歩いていると、目的地に着いた。
「ここなら襲われることがないから大丈夫だよ。」
「ありがとうございます。ここなら親に連絡できます。」
「そうか。僕はこれで失礼するよ。」
「わかりました。何から何までありがとうございます。」
俺は、助けた女子高校生を安全な場所に届けて、夜が遅く晩ご飯を作る気が無くなりコンビニで弁当を買い、そのまま家に向かった。家に着いたら、晩ご飯を食べいつものルーティーンをし、思いの外疲れたのかそのままベットで眠った。
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