第12話『わからない』

悲しそうな人を見ると涙ぐむ君

しかし時が経ち笑顔の中に入ると 何もかも忘れ

狂った様に笑い転げる君


海の色がしばしば変わるように 君の心も移り気に変わって行く

一時の感情が寂しさや悲しさを生み

うつむいてしまう君


  しかしそれは偽りだ…


慰めのために悲しみ 

自分の存在を知らせたいがために

上辺の同情をする


それは全てが偽りだ…


そんな君に比べれば 

鉄窓に固く閉ざされてはいるものの

灰色の空白と戦う俺達の方がずっと 

綺麗な所もあるのだろう


  しかしそれもまた…





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る