第3話『鉄格子』

無数の鉄格子と高い灰色の塀が

自由の世界と灰色の世界を引き裂いている


そんな高い塀の中で

今日も若い沢山の命が燃え

叶わぬ夢を追い続ける


単調な毎日と狂いそうな色の一色が

俺達を支配しあざ笑っている


俺達と鉄格子との長い闘いに

ある者は崩れ去り

ある者は今なお闘い続けている

それが いつ終わるとも知れない果てしない闘いであろうとも…


俺達は俺達の青春を俺達自身の手で汚してしまった

馬鹿だ 馬鹿だ…

自分を罵ってももう戻らない


素直な俺はあの時に死んでしまった


無数の鉄格子よ

お前だけは俺の気持ちを解ってくれ…




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