年齢は14歳
この雨の中どうしたらいいんだろうか。
いっそのことイリアの家まで走るっていのもあるが……そこまでする必要があるのか?
「……なあ、やっぱり傘とかってないよな?」
「あにいくですが……」
だよなぁ……どうしたらいいんだろう。
「その、走って私の家に行くっていうのもありますけど……」
それしかないのか……。
「もう少しだけこの中で待たないか?なんだか寒くなってきたし」
「そ、そうですね。それじゃあ行きましょっか」
雨が止むまでの間、俺とイリアのこの宿泊場にて待機することにした。
「ここの宿泊場って、どこも同じ内装なんだな」
「そうですね、でもそれが普通じゃないんでか?」
「ああ、でもなんか同じ背景ってのは飽きるっつーかさ……」
部屋の内装は、ベッドが二つ、部屋の真ん中には四角いテーブルが置かれており、なんというか平凡とした感じの内装だった。
「はぁ……私、雨の日って好きじゃないんです」
俺は部屋の内装を見ていたが、イリアは疲れたのかベッドに腰かけて息を吐いた。
「そうなの?」
「はい、なんというかどんよりしてるっていうか……まあ一番は、外で遊んだりできないってことですね」
「あー、わかる気がする。でも、逆に日差しが強い日っていうのもなんか好きじゃなっていうか……」
「そうですよね……」
「イリアって外で遊んだりするんだ」
「はい、私の見た目って子供っぽくないように思うかもしれないんですが、実際年齢的にはまだ子供なんですよ」
ええっ、それは意外だな。見た目はちょっと大人っぽいような感じたけど、年齢的にはまだ子供とか……なるほど、見た目で判断するなということか。
「イリアって何歳?」
「14です」
「げっ、まじか……」
俺は14歳の子供に対してセクハラとか何を考えていたんだ……。
「まあ、この世界は年なんか関係ないんですけどね。お酒だって、14でも飲めますし、なんなら結婚だって……」
14で結婚……だと?この世界の法律はどうなってんだ。
「……って、もうこんな時間じゃないですか。ええと、この話の続きは私の家で話しましょう!さあ、行きますよ!」
「うえぇ?あ、ちょっと……!」
俺の手を引き小走りになるイリア。
いやちょっと待ってイリアさん、外まだ雨降ってるんですけどぉぉ!!
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