第5話 二人が消えて・・

城のバルコニー 二人が消えた場所

小一時間後 


黒猫のアラシャに加えて 幽体の魔法の王たち

違う世界のアーシュと暗黒の女王アシャとアルテイシア、テインタル、エイル達

アシャル側、本来の世界のリアンもアルテイシア、エイル

アジェンダに火焔の女王ヴァルジニテも集まった。 


双子か、鏡写しのようだが 微妙に、あるいは大きく姿が違う


なお、暗黒の黒猫たちは それぞれアシャル側には王である

綺麗な少年の姿したアラシャ 黒猫耳、尻尾の亜人

恐怖の鬼瓦ことアーシュ側には 美少女でおかっぱの黒猫娘アシャアシャ


「申し訳ありません アジェンダお父様、皆さま 私がいたのに・・

何より大事な御二人が行方不明になるとは」ソリシア


「お前のせいじゃない 丁度、亀裂を修復したそうじゃないかソリシア」アジェンダ


「問題は何処に連れ去られたのかだな・・ふう」アーシュ(または恐怖の鬼瓦)


アーシュ達 魔法の王達の姿が時折、影が出来ずに光が素通りする。

なお、黒猫のアシャもすでに幽体であった 


アラシャの本当の叔母アシャ 暗黒の黒猫少女アシャアシャ王女は

7歳で アラシャの実父 敵の王ジェライアに殺害されている。


「感じられないわ。何処にも気配がない・・」アシャ


「こんな事態、また さらわれたりとかを考えて

アーシュ様とアリサの身体に 小さな探知機を埋め込んでいたのですが

反応がない この現世の国、世界の全て網羅する装置なのに」 

「幾つかの違う世界(時空)でも試したのですが・・・」黒猫のアラシャ


「それ、もしかして ペットの猫や犬に埋め込む物かしら? アラシャ」

じっとおおんと睨むアシャアシャ


「そうですが 何か?」平然と言い返すアラシャ 


「でも他国の王達や貴族や大富豪の子達も体に埋め込んでますよ

誘拐防止に・・成人すると外す事も多いようですが

まあ、隣の国、ヴィシャント王国では 最近では安値の分が売春宿の娼婦たちに

埋め込まれてますよ 逃亡防止ですね」


「二人に了解は取ったのか?アラシャ」 

違う世界のアーシュ(髪が短い、恐怖の鬼瓦様)も軽く睨む


「いいえ、僕のアーシュ様(アシャル)は嫌がりますから・・

アリサは素直でいうことを聞きますが アリサに話したら 


すぐに僕アーシュ様(アシャル)は自分の事に気が付くでしょうし」


「それに もし、変な処で 二人が死んだら 

アーシュ様(アシャル)の場合 また自動的に呪われた転生を繰り返すでしょうし

アリサの場合も 天界に連れてゆけず 多分貧民に生まれるはずです・・」


「アリサの場合は 姿が変わる可能性が高く 

今度は前世の記憶を保てないかも知れない、記憶が消えたら

二度と探し出せません・・」黒猫のアラシャが落ち着いた口調で断言した。


青くなるアジェンダとソリシア


「そうだな 我らも時空や近くの異界を捜してみよう」火焔の女王ヴァルジニテ


「見つかったら 呼びかけてくれ 此処か現地に飛ぶから・・」違う世界のアーシュ

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