第29話 魔法の王とにやんこな魔法使いの戦場 2

そして、イリン・エイルにとって長い時間が過ぎて 遠くから 何かの気配を感じた


誰かの声が聞えた

「アラシャ お前と違って 俺とレンは時の番人の仕事をしてない

俺は以前はしていたが 転生後の今は病気の為に免除されてる


つまり 神たち 時の法には触れないよな~

俺たちが 少々 異界に干渉しても

見逃すんだろう お前は 自分の仲間 にやんこ族には激アマだ


特に彼女は 200年前のにやんこの少女で あの戦争の被害者だ

いいよな~別に アラシャもアシャも彼女を気に入ってた」

アシャルことアーシュ(髪が長い)


「・・・僕のアーシュ様 いいですよ見なかった事にします


レンちゃんの癒しの力なら 1日以上たった死体も簡単に復活可能ですし

本来 死んだこの子は この異界に来るはずでなかったのですから


僕のお気にいりですしね

で・・僕の尻尾握って どうする気ですか?」暗黒な黒猫アラシャ


「黒猫のお前が 俺の言う事を聞かない気なら この尻尾を噛み切ろうかと

思ってたが 何か?悪いか?」アシャルことアーシュ(髪が長い)


「とんでもない脅し方するのやめてくださいね もう!!

とにかく 僕は見てない事にしますから 好きにしていいですよ」アラシャ


「んん~了解」 


淡い金色の光に包まれるイリン・エイルの意識

ゆっくりと目を開く


「偶然 ここに来ていてね エイルちゃんの声が聞こえて

魔法で跳んできたの 助かってよかった ふふ


実はエイルちゃんが死んで 一日以上立ってるんだ

土に埋められていた君を地上に出して 蘇生させた


あ、助けたのは この子レンちゃんだよ 彼は癒しの力が強いんだ

なにせ 伝説の癒し手 


11歳で亡くなった

ヴァルジニテ女王様の孫のアシュテア王子の生まれ変わりだからね」


「え・・・!!あのアシュテア様?」エイル

「そうそう」 


レンと呼ばれた少年はにっこりと笑う


「有難うございます あ、仲間たちは?」エイル


「ちょっと危ないね 君の部隊は全滅寸前」アラシャ

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