第11話





村の朝は曇っていた

もしかしたら夕方に雨が降るかもしれないな

と俺は窓の外を見て思った

王都へ向かう特に大きな不安がない旅路のはずなのに

俺は旅の途中拾った騎士と飄々とした青年と共に

盗賊退治に赴くことになった



灰色がかった空を黒い鳥達が飛んでいた


「スノー準備はできたか?」


声をかけられ振り返る

普段は優しい表情をした顔で声をかけてくれる彼は

今早朝先に目を覚ましていたようで、今日の出来事のために装備品を整えているようだった

どこか雰囲気に違和感があったか作戦前の緊張からだろうかと思い、自ら触れることはしなかった

こういった事は自分より彼の方が慣れて詳しいはずだ


「うん。とりあえず使えそうなものを用意しといたよ。みんなの分のアイテムもあるから必要な時言ってくれな」


「…頼りにしてるよ。もう一度言うけど、本当に危険だと思うから必ず無理はしないでくれ。絶対君を守る。スノー自身も自分の身を一番に考えてほしい」

真剣な面立ちでヴァルツは言った


「出来ることを精一杯するだけさ。身の程は弁えているつもりだよ」

この中で俺が一番足を引っ張る可能性が高いのはわかっている

それでも我が儘で連れて行ってもらうのだから

絶対邪魔にはなりたくない

長年旅をしていたから数多の危険をやり過ごしていた

深追いしてはならない

命のためなら荷物も全て差し出すこともある

それでも殺される世界だ

身を守れるくらいは出来るはずだ

育ての親から学んだ魔術と知恵

本で学び身につけた知識で生きてきた

それでも自分が役に立ちたいと思った

初めてできた仲間と共に困難に立ち向かうなんて

御伽噺のようだなんて言ったら呆れられてしまうな


ギィ…


僅かな軋む音ともに扉が開いた

スイウンだった

飄々とした様子もなく大人しく静かな雰囲気を醸し出している


「おかえりスイさん」


「ただいまスノーちゃん」

俺が挨拶すると僅かに微笑んで返してくれた

不機嫌ではなさそうだ

彼もこれからの事に備えた気持ちでいるのかもしれない

スイウンが俺の後ろにいるヴァルツを一瞥したが互いに逸らし無言だった


何かあったのか

不審に思ったが何を言っていいか分からなかったから黙っていた


「調査内容を聞いてきた。村から離れた平地の川を渡る橋がある場所と渓谷を渡る橋の二箇所に分断しているようだ」


「二箇所同時にって事ね」


「そこそこ距離がある感じだ。二手に分かれるけど二人は一緒で俺は単独で行かせてもらう。どちらに魔物を操ってる奴がいるかわからねぇから見つけたらなるべくなら生捕で頼む。厳しいなら無理する必要はねぇよ」

目的は原因の解明と解決だかんな

と言うスイウン


「…どちらかが先に対処が終わったら片方に合流する」


「俺は別に平気だぜ。下手こくほど落ちぶれてねぇしな」

煽るように言う

「ふん。慢心してやられたら笑い話にもならないな」


「俺がやられるっていいてぇのか」

睨み合う二人

「ほら二人とも落ち着いて、仲間同士で挑むんだから喧嘩はやめなよ」


「「仲間ぁ?!こいつと?」」

顔を近づけて怖い顔をして睨み合う

わぁ息ぴったり

と思ったけど藪蛇だと思い黙る


「金ゴリちゃんはちゃんとスノーちゃんを傷一つつけねぇで守るんだぞコラ!やっぱスノーちゃん俺と行かない?こいつなんかより俺が守ってやんよ」


「誰が金ゴリちゃんだ胡散臭い緑頭!スノーは俺と一緒なんだ俺が守るんだ!」


「これだからガキは根拠のねぇことしか言えねぇあぁやだねぇ~」


「ッ!ぶった斬る」

「来吧〈かかってこい〉」


「もうこのやりとりしつこすぎ!!置いてくよー!」

俺は怒って部屋を退室する

後ろから慌てた二人が謝りながら追いかけてくる

まだ何か言い合いしているみたいで呆れてしまう

よく飽きないなぁ

喧嘩するほど仲がいいってこの事かな

なんて思う

宿の外はひんやりとした風が吹いていた




村から出て半刻ほど進んだ

あたりは静まりかえっていた

「なんか静かだね……獣の気配もしない」


「そうだな。来る時はしつこいぐらい出てきたのに、静かすぎて不気味だ」


「…聞き込みして聞いといたが、この辺の森も十分湧いて出たらしいが確かに静かすぎんな。警戒しとけよ」


三人とも異常さを肌で感じ警戒して進む

生ぬるい風が吹いていて土の匂いと微かに腐敗したような臭いがする


「ここで分かれ道だ。俺は左の道に行くからお前らは右な。盗賊ごときにやられないとは思いてーが、ヤバそうなら合図してくれな」


合図とは魔術で簡単な光弾を空に放つ事だ

互いの状況確認のために決めた。緑が敵を発見、青が魔物を操る原因の容疑者を確認した場合、赤が非常事態で助けを求める場合だ


「わかっているけど、本当にそっちは一人で大丈夫なのかい?三人で片方ずつでもはやっぱり駄目?」

スノーが心配そうな顔をしている


「うーん心配はすっごく嬉しいんだけどさー。片方だけだと片方に標的がいた場合逃げられちゃうかもだからさ。ごめんねスノーちゃん。俺はつえーからさ安心してて。そこの奴より働いてかっけぇところ見せに行くから怪我しねぇで待ってて」

戯けた様子で話すスイウン


「スノーの事は俺が命をかけて守るから心配はいらない!さっさと倒して助けに行ってやるからせいぜい死なないようになスイウン」

意地を張っている様子だが、一時的でも仲間となったスイウンの事をヴァルツなり心配はしている

強者だとはわかるが実戦の中は何が起きるかわからない

強者すら取るに足らない事で簡単に死んでしまう現実がある


「……それじゃ、気をつけて」


「ういっす!そっちもがんばれな」



手を振ってスイウンは分かれ道を進んでいった

後ろ姿を少し眺めてから二人は反対の道へ進んだ

鬱蒼とした木々の中の通り道をしばらく進むと川音がした

「もう川橋近くだスノー。警戒して進もう」


「うん。わかっているよ」

持った銀の杖に手汗で不快感を感じるもしっかりと握ろうとする

改めて襲われる事はあっても襲われに行くことなど初めてで緊張する

逞しい後ろ姿のヴァルツを見る事で勇気を振り絞る

戦士でも兵士でもない己はただの根無草の旅人だ

怖いに決まっている

だけど自分で決めた事に責は持ちたい

相棒の白馬が傍に寄り添ってくれる

白い毛並みを優しく撫でると尻尾が揺れて気持ちが安らぐ



ヴァルツの動きが止まった

川の橋の近くまで来たところでだ

比較的穏やかな川なようで木造でできた幅の大きめな橋だった

「気配を感じる。俺から離れないでくれ」


「うん。探知してみる?」


「出来そうなら頼むよ」


「任せて」

目を閉じて胸の前に杖を僅かに掲げて声を届ける

「精霊よ私の声を聞いておくれ。そしてどうかあなた達の目で見たものを聞いた声を教えてほしい」

僅かにひそひそとした声から段々とくすくすと笑い声が聞こえて来る

耳をすましていると耳元で囁くように内緒の話をするように

声が届けられた


「………向こう岸の茂みに数人、岩間に二人、後ろの木の陰に二人いるみたい」


「さすがたなスノー。挟み撃ちを狙っているようだ。ならはやはり作戦二のプランでいこう」


「わかった」

杖を握りしめて魔力を込める

うまく成功させるため意気込む


ゆっくりと二人は橋を渡る

遠くの方の鳥の鳴き声と水が流れる音しか聞こえなかった


そう思ったときだった



ガキンッ!キンッ!


「うわっ」


「!…」

空を切って放たれた矢が二本が二人に迫ったが

ヴァルツが素早く剣を抜き斬り防いだ


「何者だ!姿を現せ!」

ヴァルツが大声を出してそう言った

暫し間があると正面の茂みから三人が現れ、岩の上に二人いた


「お前は!」

岩の上にいた一人に見覚えがあった

「よう二日ぶりだな。会いたくて仕方なかったぜ」

見下ろしてニヤつきながら男は笑っていた

奴は先日ヴァルツ達に倒された盗賊の頭だった

「どうして貴様がここにいる!脱走したのか?」

問いかけた言葉に可笑しそうにまた笑う


「脱走?ちげぇな堂々と出て行ってやったぜ。自警団の連中の中に手下がいるんだよ。邪魔な奴は消してやったけどな」

やはりスイウンほ推測通りに隠れた敵がいたらしい

この辺りを根城にしている分、事態の根が深い


「こそこそ嗅ぎ回ってるって聞いたからよ。わざわざ出迎えの用意までしてやったんだ喜んでくれよ?」


「わざわざご苦労だったな。今度は減らず口を出せぬようにしてやる。犯した罪を悔い改めるがいい」


「はっ!後悔するのはお前らだ!今度こそたっぷり苦しめて殺してやる!」

怒りを込めた怒声を放つと手下に合図を出して襲わせてきた

ヴァルツとスノー達は素早く橋を渡ろうと走る

途中矢が放たれたがヴァルツが背に庇いながら斬り落とす


「死ねぇ!」

「おらぁ!」

茂みから現れた二人が襲いかかる

一人を剣を受け止めたまま払うように突き飛ばし

もう一人の攻撃を躱して腹を蹴り上げる

三人目が発動させた土魔法でできた土塊を魔法剣に魔力を込めて斬った

余波で術者ごと倒した


ヴァルツはあっという間に倒し岩の上にいる二人に剣を向けた

「降参しろ。貴様たちに俺は倒せない」


「確かにてめぇはつえー。だがよぉなんも対策しねぇで二度目に挑むと思うか?せいぜい無様に足掻いて赦しを乞うんだな!やっていいぜ!」


その言葉にじっと黙っていた黒いローブを羽織った奴が動いた

黒い手帳のような本と茎や葉が血のように赤く薔薇のような花の部分が真っ黒だった

なんだあれは?魔導書と触媒か?なら黒魔術系統かもしれない

加護と防衛魔術とスノーの精霊魔術で呪術耐性と高いが油断はできない

呪術は他のと違って恐ろしい点がある

それは呪う内容と贄、そして術者の力量により死より恐ろしい出来事が起きる場合がある

例えば病のように石に段々となっていったり、精神が錯乱し悪夢と幻覚に自殺する者もいた

代償が大きい分大変危険な代物だ

ヴァルツは気をさらに引き締め剣を握る


少し顔を上げた黒ローブの奴の顔が少し見えた

陶器のような白い動物の骨の仮面と黒い巻いてあるような形の角

それは旅の途中スノーが話してくれた

ある組織の名前の象徴でもある生き物に見えた

山羊だ

暗殺教団黒山羊

まさかその一員かまではわからないがそう思っても仕方がない要素がある

黒ローブの奴は少しだけ出ている口の口角を吊り上げ笑った

それは人形を無理やり動かして笑わせたような人間味を感じさせない笑みだった


「身体を這う黒い蟲 這い寄る狂気 空に座す主よ どうかその御手で 地に触れたもう」

どこか高揚しているのに冷たさが感じられる声だった

詠唱を始めると辺りが魔障気に包まれる

「ぬぅあぁ!」

「ぐぁ」

側で倒れていた奴らが苦しみ出した



「あれは黒魔術かもしれない。気をつけてくれ」

「うん!対策はあるから大丈夫」



素早くスノーは魔術を発動させた

「穢れなき声と光にて万物を照らし給うかの悪しき願いは討ち滅ぼされたり」

スノーを中心に円状に微かに黄金色の光陣が展開される

聖域を作り魔を防ぐ魔術だ



…!

さらにスノーは陣を拡大させた

敵の手下達は苦しんだ様子から解放されたみたいだ

「スノー無理をしないでくれ」

「このぐらい平気さ」

笑顔で答える



辺りに拡散していた魔障気が複数渦を巻いて形をなしていく

一瞬小さな黒い玉状になると赤黒い十字の輝きを放った後

魔物が現れた

瞳を赤く染めた魔物だった

種類は狼と蝙蝠、そして小型のゴブリン三体と中型が一体

総勢二十体だ

いきなり多くの魔物に驚く

あれは召喚じゃない…

まるで今生まれたみたいに見えた

魔物は魔界で生まれ

人間の世界では魔障気が濃い呪われた地や森、ダンジョンや戦争地、そして魔界と境界線が薄い特定の場所で生まれる



なのになんの変哲もない場所で故意的に生成された

これが異変の正体か

こんなことを人の密集した場所で造られたらひとたまりもない

これは世界的な脅威だと思い剣を構え直す


「我が魂よ奮い立て!切り拓くは天に至る輝く道!魔を払う刃となれ!」


《偽装展開!デウス・エクス・マキナ!》

神代の時代の遺産

理に触れ出力する奇跡

人がそうあれと造った神の力を行使した


剣が七色に光りそしてやがて黄金色に光り始めた

魔物達はヴァルツに襲いかかった


「ハァッ!」

剣を振るたびに魔物が消し飛ぶ

聖属性を帯びた剣は魔物に効果的であっという間に消し去る


「終わりだ!」

剣を体の後ろに下げ身を捩るように振りかぶった

黄金の軌跡が景色を美しく飾る

広範囲の斬撃が魔物達を一閃した


「ふぅ…もう終わりか」

残りの二人を睨んだ


「クソクソ!!なんでだお前!楽に倒せるって言ってたじゃねぇか!」



「…………邪魔をされた。生命力が足りないせいだ」



なんだと…

つまり先程の魔障気を拡散していたのは生者の生命力を奪っていたのか

それをスノーが防いだから満足な仕上がりにならなかった

殺さないための処置だったが功を成したらしい

スノーに助けられたと感じられた


「うるせぇ!!どうしてくれやがるんだ!!俺様の手下までくれてやったのにこの様だとふざけやがって」


盗賊の頭はだいぶ頭にきているのか

掴みかかる勢いで怒鳴っている


「もう諦めろ。今度こそ大人しく捕まれ」


「誰が捕まるか!出てこい!」


後ろの茂みから二人が現れてスノーに襲いかかった

だが結果として失敗した

二人が現れた瞬間川から水が舞い上がり弾となって襲いかかったからだ

それをまともに受けた奴らは倒れた


「流石だなスノー!」


「仕掛けといてよかったさ」

後ろに隠れていることを知っていたから精霊に頼んでいつでも川の水を使って迎撃できるようにしていた

姿消しのマントがボロボロになって散った

これを使ってやる手口なんだとわかった



「クソッ!どうにかしやがれてめぇ!?」

黒ローブに掴みかかって怒鳴った盗賊の頭


「うるさい」


「ガハッ!?」

頭は血を吐き岩の上から転げ落ちた

「な、なに、…しやがる」


「貴様なぞただの駒にすぎない。大いなる意思の声も聞こえない愚か者に指図される謂れもない」


黒のローブの中から虫の魔物の尖った手が出ていた

それが空中にこなとなって霧散して消えた

部分的に形成したのか?見たこともない術だ

やはりこいつが術師だ

スノーに目線で合図する

スノーは気づいて銀の杖を掲げた

すると杖先くら空に向かって青い光弾を放った

緑は敵に気付かれないために離れた場所から妖精たちにやってもらっていた



「クソ……いてぇ、いてぇよ死ぬ、死んじまう」

頭は斜めに肩から腹に縦に斬られていて赤い血を噴き出していた

「死んではダメだ!」

ヴァルツが黒ローブの奴を警戒しているとスノーが頭に近寄って治療魔術を使っていた


「スノー危険だ!離れてくれ」

近寄って声をかけたが離れない


「このままではこの人は死んでしまう!」


「こいつは罪人だ。何人も殺して奪っている!今助ける必要はない」


「必要とか罪人とかの話じゃないんだヴァルツ!救える命があって、それを俺が助けることができるんだ!なら罪人でも生きて償って欲しいと思う。たとえ間違っていても俺は今出来ることを後悔したくないんだ!」

治療魔術の黄緑色の発光が強くなった

さらに変化して黄金に輝く

高い魔力反応にローブにしまっていた髪がはみ出し

僅かに浮き上がって黄金色の光に包まれていた

ヴァルツはスノーの言葉に胸に衝撃を受けた

自分は諦めていた

常に戦士は選択しなければならない

救う選択を

見捨てる選択を

自分を優先することを

常に天秤を傾けていた

自分は間違ったことをしていない

だけど感じていた

それは自分勝手な言い訳で

救えない無力さを

見捨てるしかない自己防衛の言い訳を

天秤で計ることで己に責はないと

いつのまにか常習化していた逃避を

スノーは当たり前のことだと前に駆け出した

その事実に心が震える

こうなりたいと目指していた自分はいつ忖度を言い訳にして生きてきたのだと恥じた


「…そうだな。悪いがスノー、こいつを頼む」


「もちろん!任せてくれさ」

互いに別のものを見ながら声を交わす

だが気持ちは繋がっていた



「あとはお前だけだ術師。大人しく降参しろ。何かすれば斬る」

脅しだけではないと魔法剣に魔力を再び込める


すると黒ローブの様子がおかしいことに気づいた

黒い本を胸に抱いて震えている

握っている花の棘に刺さって血が滴っている

そのおかしい様子に危険な悪寒を感じる

ヴァルツは己の特性の一つに危険察知がある

神眼に寄る副産物だ

未来予知のように感覚的に感じる

これから起きる出来事の危うさを




「あぁ!主よ!!主よ聞こえますか!?貴方様の迷える子山羊は今!今貴方様のお導きにより相見まえました!何という幸福でしょうか!福音のもたらしにより奇跡を起こすことができました!今貴方様の御手の先へ参ります!!」


奴は身を掻き抱き泣き叫びながら歓喜している

悍ましく感じる様子に身が動かない

空に手を伸ばし大声をあげていた奴は顔をこちらに向けた

いや、スノーに向けて


「…………今、鐘は鳴り響きことでしょう。我ら黒山羊は霧を吐いて闇の中で讃美歌を歌います!」


胸に黒い本を抱きしめ

黒い花を握りつぶした

ガラスを割るような音と何かが壊れる音がした


「全ては主の夢の先へ。彼方より産み落とされた黒い森の黒山羊は地で産声をあげましょう!我が身を贄に咽び泣き生まれ落ちよ!」


魔障気とは違う黒い霧が奴を取り込むように渦を巻いて取り込んだ

黒い花びらが赤い血を纏わせながら赤く発光して噛み砕くような聞くに耐えない音を出しながら収束した

そしてこの世に一つの神が眷属が堕ちた


それは闇に囁くもの

その世界から顕れた異物

《黒山羊》だった


ギャアーーーーーーーーッ!!


地に生まれ落ちた悲しみの慟哭

聖域を展開してたおかげで即死は免れた

だがこの化け物をどうやって対処すればいいのか

誰もわからなかった

いくつもある大小の口と生えた黒い触手が

辺りを蹂躙し始めた












  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る