第34話 存在の耐えられない軽さ:ミラン・クンデラ
文学史上をみても最上級に頭に残る題名じゃないですか?
存在の?耐えられない?軽さ?
なんですか?この言葉、、、。
あらすじ
起:主人公の一人、ヤリチン外科医は、基本的にはその日限りのような女性関係しか結ばない。しかし、駆け出しの女性写真家と出会い、彼女と関係を深めていく。
承:激動のチェコ。ロシアが進攻してくる。写真家は、それをネタに、写真を撮影し、新聞社へと売り込む。そこで、女性画家と出会う。その女性画家は、ヤリチン外科医の浮気相手であった。
転:ヤリチン外科医の軽い感じの扱いに耐えられなくなった写真家は、ついに別れを切り出す。ヤリチン外科医は、彼女の存在の重さに気付き、彼女を追いかける。
結:省略
面白ポイント①:題名の重さと、内容の軽さ
→正直、あんまり内容を理解できていませんが、読んでみた感想としては、題名の重さの割に、内容が軽いな、、、っていう感じでした。
→これはディスっているわけではなく、正直な印象を述べただけです。
→そんなに特別悲しい場面があるわけではなく、性に奔放な登場人物の拗れた、、、しかし、どこか割り切ったような大人の恋愛を、さらっと、描いた作品です。
面白ポイント②:冒頭でニーチェ
→この作品、冒頭になんとニーチェの永劫回帰について語りだします。
→永遠という時の中で、人間は今の人生を繰り返す、だから必死で生きよう。(多分、誤解の入った表現ですが、一般にはそんな解釈でしられているのではないでしょうか?)
→そこで、存在の重さや軽さについて、一言述べたのちに、本編に入るというものすごい挑戦的な序文に最初は驚かされました。
→しかし、やはり内容に入ってみると、哲学云々みたいな話をメインにしてはいません。ニーチェも出てきません。
→しかし、題名とニーチェのパンチを最初に受けていますので、登場人物の一挙手一投足に何か深い意味があるのではと、先入観を持って読んでしまいます。
→浅学の私には、その真意をくみ取ることはできませんでしたが、誰か挑戦してみてください。
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