第33話 ミッドサマー:アリ・アスター
シネマンションというyoutubeちゃんねるで、「映画が嫌いになる」という評価を受けていました。それを見て、逆に興味がわいてみてみましたが、私も同じ感想ですね。いやぁな、映画ですわ。
あらすじ
起:メンヘラ女子大生の主人公は、ちょいイケメンの同期と付き合っている。精神不安定な彼女の気晴らしと、自身の大学の研究(民族学みたいな?専攻)旅行へ彼女を誘う。そんな折、主人公の家族が心中する。
承:病み病みの主人公だが、彼氏の旅行について行く。その旅行の目的は、北欧の人里離れた場所で共同生活を送る宗教団体の取材であった。歓迎を受ける一行、ドラッグも大歓迎な彼らに、イケメンたちは大満足。しかし、夏至(ミッドサマー)の時期、その宗教団体は、特別な行事を控えていた。
転:次第に、宗教団体の狂気があらわになってくる。まず、70歳を迎えた住民の宗教的な自殺を目撃。主人公は帰ろうとするが、イケメンたちは、研究のためにそれを拒否する。そして、一人、また一人と、メンバーたちが消えていく。
結:省略
面白ポイント①:滅茶苦茶な内容なのに、細部の拘りがパナイ。
→ネタバレすいません。頭を突然殴られて殺されるやつがいるんですが、殴られた後、倒れこみ、いびきをかきます。
→いびき?寝たの?って一瞬思っちゃいますが、よくよく調べると、人間は脳内出血で意識を失った時なんかは、いびきみたいな呼吸をするらしいのです。
→そこ、拘ります?頭殴られて、脳みそはじけてビックリ!という演出が一般的ではないですか?
→俯瞰で見ると、滅茶苦茶な内容に思えるこの作品ですが、そんな感じで、細部まで異様にこだわって、丁寧に丁寧に作られているのが分かります。
→監督の執念に、狂気を感じますよね。
面白ポイント②:監督は何を伝えようとしたのか
→それだけ拘っているわけですから、監督な何しら伝えたいものがあると思うんですね。
→ふらっと、私の浅い知識で浮かぶのは、ジョルジュ・バタイユ(本書評12話参照)ですかね。知りませんが、彼の哲学は、監督に影響を与えている部分があるのでしょうか
→一番当てはまるのは、「エロスの涙」という作品でのバタイユの主張。
→昔中国で行われていた「凌遅刑」(死なないように、生きたまま肉を剥ぎ、それを死ぬまで続けるという鬼畜刑です)
→その写真を引用し、「もっともエロティックな場面」という、ヤバイことをバタイユは言っています。
→ミッドサマーを見た時、その写真を思い出してしまいました。
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