唯一無二の溺愛夫婦(ただし両片思い)

安心して下さい。看板に偽りなしで、ヒーローが正しく溺愛しております。追放された悪役令嬢を。
もっと世界に届け……!
溺愛とか銘打ってるふりしてハーレムしてたり見下したりしていない。この点だけでもう満点なんですが。

さらに美味しいことに、もだもだ両片思い!!
勧めない理由があるか?無い!!

ロングダガーったらロングダガーだし、ソルンツァリすぎて気品マシマシだし、お互いにお互いへ誇りがありすぎて、尊さを噛みしめることアルミ箔のごとし。
途中、パンタイルにまさかのふ、た、……?と疑惑に駆られるが、そこはちゃんとロングダガーでした!安心!!ありがとう!!
追放してくれた王子が聖女以上にロングダガーをピーな感じとか、危ういところはありましたが、今日も両方向矢印な夫妻はもだもだしてます。
一生もだもだしたまま死が二人を分かつときも一緒に居てくれ……。

個人の好みとして、地の文章は一人称ですが落ち着いていて好感が持てます。
主人公の淡々とした性格ながら、考えすぎて突っ走ってしまう斜め上の行動といったコメディ部分との調和が取れていると思います。
言葉の選び方、文節の持っていき方が詩的に感じるのも好みで、ポイントが高い点。