ある男の話β
第1話
仕事帰りに電車でうとうとしていたと思ったら原っぱに寝転んでいた。草が肌に刺さる感触、柔らかな太陽の匂いがする。眼前には目が痛くなるほどすみわたる青空。そして空にはいくつかドローンのような飛行物体が浮かんでいる。
あぁ夢か。夢なんて久しぶりだ。しかも夢だと認識してるなんてさらに稀だ。
手をグーパーと握ったり、腹に力をいれて起き上がる。凄い、自分の思い通りに動ける。こんなことがあるのか。
新鮮な喜びを感じながら改めて前を見て、一歩、二 歩後ずさり尻餅をつく。心臓がどくんと大きく跳ねる。草むらのほんの2.3m先が見えない。地面が途切れている。
ここは何処かの島か?いや青空の近さ的に空に浮いている?ラピュタかもしれない。
巨神兵はどこだろうと振り返り辺りを探して見たが、あるのは不自然に立っている灰色のほこらのような建造物とそこに続く石畳だけで、人は元より他の生命体を予感させることもない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます