第10話
その後、猿、犬、雉の工作は順調に進んでいきました。犬が見つけた動物の死骸を猿が鬼の村の井戸へ放り込み井戸水を汚染し、少しずつ田畑に塩を撒いていた効果が表れ植物も枯れ果て、漁をするための舟はキツツキに穴をあけられ沖で沈没しました。
炭小屋では今まで作られていた炭から出火し全焼し、木材を切り出す斧や田畑を耕す鍬などはなくなっており、何もできなくなってしまいました。
船はなくなり漁もできず、かといって道具もなく、木も枯れ始めて新しい船はつくれない。田畑はいくらやっても植物は育たず、食料が得られなくなりました。とどめを刺すように井戸水の汚染による疫病で鬼たちはバタバタと倒れていきました。生き残った鬼たちは保存食の塩漬けをめぐり争い始めました。
数か月後、雉は鬼ヶ島を上空から眺めていました。
「うーん、鬼も大分減ったな。もう大丈夫そうだな」
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