第7話

 「で、俺たちにまた何をやれっていうんだ?」

 いやらしい笑みをうかべているももに猿は質問しました。

 「はい、保護した鬼を鬼ヶ島に返しますので、一日遅れで前回と同じルートで上陸してください。また工作をしてもらいたいと思います。先程言いましたが漁業用の小舟も使えなくしておきましょう。雉さん、もう一度キツツキさんたちにお願いできますか?」

 「了解、依頼してみる」

 ももが雉にキツツキへの依頼を頼んでから再び説明をはじめました。

 「猿さんには鬼の集落の井戸の中に動物の死骸を入れていただこうと思います。そうすれば水が入手しづらくなります。死骸については犬さんの嗅覚を頼りに探せばよいかと思います」

 「了解」



 2回目のももとの会議から1週間後 鬼ヶ島港湾地区


 漁を終えて網を片付けていた鬼が一仕事を終えて、沖に目を向けると小さな舟が見えました。目を凝らすと舟には鬼が乗っており手を振っていました。

 舟が岸に到着すると、鬼たちは舟へ駆け寄りました。

 「お、おめぇ、略奪班の奴じゃねーか!帰りが遅かったじゃねーか!他の奴はどうした」

 「船が沈んじまって……生き残ったのは俺だけだった。村長に色々と報告したいことがある」

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