喜びに溢れた心 (恋愛♡古文)

今宵は望月なり。秀成様への思ひもかの月のごとし。

二晩重ねし肌は秋といふにしっとりとしほたれたり。

今夜きみが来ずは、衣は涙にしほたるる事ならむ。


虫の音を聞きつつ、今は秀成様のたまひし文を読みかえせり。


蝶花ちょうか様。麗しさは噂に聞けり。

白百合のごとき透き通りし肌、紅き唇に触れし我が胸は、蛍のごとく身を焦がしき。誰にも盗らるまじと、重なりしまま逝かれば、いかに幸せかと思ひき。

定めて明日も会ひに行く』


秀成様に抱かるる事ばかりを今、楽しみにせり。


もし、秀成様が来ずは、我はいかがならむ。

曼珠沙華のごとく川面に投げられし哀れなる女にならむや。


あぢきなき事を考へつるは、月明かりと秋風がためかな。


とく来たまへ。身体の溶くる前に。秀成様偲び申せり。恋し。

占ひに頼りて、きみの違ふ女のがり行くまじく。さらば、我は人を使ひて妨ぐ。


さる事を考へたると、愛ほしき秀成様の声きこえゆきき。笛の音もきこゆ。

我は嬉しく、胸の熱くなるを感じき。


御簾みす越しに、秀成様は想ひを伝へき。

「蝶花様、会はまほしかりけり。恋し。身体を合はせ、きみに溶けなばやと思ひき。かかる心地になりしは初めてなり」


その言の葉をいかに待ち望みけむ。幸せなれば涙溢れき。


「いで、中に入りたまへ。我を抱きて愛の言の葉をなほ囁きたまへ。我が胸に酔ひたまへ。我が泉の水を飲んで満ち足りよ!」


我は秀成様の手を奥に導きき。夜もすがら、身体を重ねらる。かかる幸せなるほどがげに来とて思はざりき。


「秀成様……」

「蝶花、幾度も海に溺れしためしならむ。この先もすがらに思ひ続けゆかばやと思ふ」


まぐはひに宿世の人と思ふ。この人とならもろともに死ぬとも、この命惜しくないと思ふ。


「三日続け通りたまひき。我を妻にするかな」

我は秀成様の胸に飽きし心地に聞きき。


「さらなり。我が妻になりたまへ」


秀成様はさ言ひて、我が髪を撫づ。


秀成様の契りが、何よりの薬となる。など幸せなる女ならむ。


「喜びに溢れた心は良い薬になり、打ちのめされた心は体を弱らせる」

17:22節












キレイにまとめました。自己満足。



しかし、どんな話か分からないっていう方に、要約を付け足しました。

いつもお付き合い頂きありがとうございます。m(__)m



要約はいつものように、おふざけです。先に謝ります。ペコリ



⭐️要約⭐️


 平安時代。私は蝶花っていう名前なの。秀成っていうすっごくイケメンな貴族がいてね、お父様に私の噂を流しまくってもらったの。そしたら夜這いしてくれたの。二日間、ずっとセックスしまくったんだ。まずは体の相性大事だよ。


三日通ってくれたら結婚出来るんだよ! 満月の夜だから、ちょっとやばいかなって思ったけど、来てくれたの。やった! どうしても秀成の奥さんになりたかったの。身分が高いからね、ステータスだもの。あなたとなら一緒に死んでも、この命惜しくないって……大げさな事言ってしまった。笑 


三日目は、ちょっと私の方が積極的だったんだ。夜通しやちゃった。プロポーズも誘導しちゃった。秀成様ったら、タフ。


妻にしてくれるんだって! やった。いいの、他に女作ってもいいの。だってそういう時代だもの。私も浮気しちゃうよ。けど、今は約束して貰えて良かった。

平安時代の恋愛って最高だよね。今、蝶花すごく幸せなの。(o^^o)

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