#2 目の前に超絶美少女がいるんですが

さて、私が今生安全宣言をしてから早くも10年。

そして目の前にいるのはザ・美少女。


「リリー、この子は代々私たちの従者となる家系の子で、これからはあなたの従者となる子だからね」

「こんにちは。リリー様の従者のルルです。歳はリリー様と同じ10歳です。これからよろしくお願いします。」


ずきゅん。

か、、、可愛いすぎ、ないか?


「えっと、、、ルル、よろしくね」

「リリーとルルはこれから一緒のペアで、メイドさん達と違って一生仕えてくれるんだからね。仲良くね。」

「はい!お母様!」

「あ、それから今日はお食事会を開くから、ルルも呼んで参加してちょうだいね」


母が部屋から出ていくと、私はルルと2人っきりになった。

そして私は気づく。

きっとそうだ。

2回目の人生にして恥ずかしい事だか、2回合わせて初めての恋なんだ。


「ルルって可愛いのね!」


思わず口に出してしまった。


「あ、、、ありがとうございます、、、」

「同い年なんだし敬語はやめない?私はルルと早くお友達になりたいな!」


お友達からゆっくりと、、、で、いいよね?


「えっと、、、じ、じゃあよろしくね、リリー!」

「うん!よろしく、ルル!」


この恋を、絶対に成就させてやる!

それが、私が次に立てた目標だった。

そうなったら、やっぱりルルの事をもっと知りたい。


「ねぇ、ルルはどんな食べ物が好きなの?」

「えっと、チョコレート、、かな」

「そうなのね!今回のお食事会で出ると思うわ!楽しみね!」

「多分、、、お食事会、私はご飯食べられないと思うわ。」

「えっ?そうなの?」

「うん。だって私従者の家系だから。」


貴族の食事会とはそういうものなのか。


「あと、敬語だけど私とリリーの二人きりの時以外はつかうからね」

「えっ、なんで!?」

「ママが言ってたの。『敬語とへりくだる態度は、誰になんと言われようとやめちゃダメだよ』って。じゃないと私クビになっちゃうらしいの」


貴族ってやっぱ大変だな、、、

食事会の時間が気になって時計を見る。


「あら、ルル大変!あと10分で出る時間よ!」

「ほんと!?お洋服持ってくるね!」

「ありがとう、ルル」


急いで着替えルルと共に部屋から出る。

食事会の会場へ向かう。


「おや?リリーじゃないか」


通りかかった部屋のドアから出てきたのは隠し攻略対象の1人、「ナイル」。

ナイルはリリーのいとこに当たる。しっかり血も繋がっているので禁断の恋としてのルートだった。

しかもナイルルートで行くとだんだんナイルがヤンデレになってくる。

私の中の要注意人物の1人だ。


「まぁ!こんにちは、ナイル」

「リリーも食事会に行くのか?それなら一緒にいかないかい?」

「はい、行き先も一緒ですし御一緒させていただきます。」


ふと、ナイルの後ろにいる人物に目が行く。


「あら?そちらの方は?」

「僕の従者だ。リリーにも付いただろう?」

「えぇ、この子よ。ルルっていうの。」

「そうか。当たりだといいな」

「当たり?」

「従者にも当たり外れがあるだろ」


従者をまるで人間だと思っていない。

なんのつもりなんだろう。


「早く行きましょ」


食事会の会場へ着くと私とナイルの両親がいた。


「全員揃ったことだし、食事会を始めようか。」

「リリーはあそこ、ナイルはここに座って。従者達はご主人様の後ろに立ちなさい」


それぞれ言われた通りの位置に着く。


「お待たせ致しました。お料理でございます。」


料理の説明をしてもらい、それぞれ料理を食べ始める。

すると、私のお母様が口を開いた。


「リリーとナイル、それぞれに従者が着いたわね?」

「「はい。」」

「従者は、この家系の人が10歳になると、従者の家計から同い年の従者が付くしきたりなの。従者は一生同じだから大切にするのよ。」


お母様達の後ろにいた従者と思わしき人達か前へ出た。


「この人達も従者よ。全員私達が10歳の頃から一緒。学園生活も共にしたわ。従者と主人は必ず同室になるの。」


つまりそれは、私とルルは学園でも同室、という事だ。

かなり良いことでは?ルルとの距離感を近づけるチャンス、、、


「従者が付いたということは、あなた達にもそれ相応の行動をしてもらわなきゃいけないの。それをしっかり理解してね。」


✧✧✧✧✧

そして月日が経ち、私たちは15歳になった。

今日はローズクォーツ学園への入学の日、、、そして、私の勝負の日だった。

いかに攻略対象達と出会わないか。

その目標の理由は今や違うものに変化していた。


───ルルと結ばれるために。


絶対に成功させてみせる!


「ご主人様?学校、遅れちゃいますよ?」

「まだ大丈夫よ!それよりルル、制服姿も可愛いわよ!」

「もう、、、ご主人様ったら、、、」


ローズクォーツ学園は全寮制の貴族たちの通う共学校。

攻略対象達と出会う場所でもある。


「さて、行きましょうか!ルル!」


私の2度目の人生をかけた戦争が、今始まる。




(ここから先は読まなくても多少支障は無いかと思いますが、【キャラ設定集】の所から読んで頂くとより物語が読みやすくなると思います!)


⋆͛*͛ ͙͛✧*̣̩⋆̩☽⋆゜⋆͛*͛ ͙͛✧*̣̩⋆̩☽⋆゜

第2話となりました!

1話読んでくれた方、ありがとうございます!

フォローとかしてくださったた方も居たんですが、ものすごい励みになります!

今まで二次創作と純小説しか書いたことがなかったので、ラノベは初の試みとなります。

至らない点多々あるとは思いますが応援してくれたら嬉しいです!


今回も新キャラなど出たのでキャラ設定を書いていこうかなと思います!


【キャラ設定集】

[ルル]

めちゃんこ美少女。髪の毛が白く、大体いつも下の方で2つ結びしている。

従者の家系に生まれ、母親に日々「ご主人様に好かれるようにしなさい」と言われてきた。

リリーの事可愛いなぐらいには思ってる。


[ナイル]

リリーのいとこ。

母親の方に似て赤髪。

家系図的には、ナイルはリリーの父親の兄弟の息子です。

外面はただの美青年。中身はヤンデレ。



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乙女ゲームのヒロインに転生しましたが従者の女の子に恋をしました 星未夜 ゆーも @yu_mo0629

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