プリン 解決編

ふふ、探偵の見せどころ。

もうここみ、犯人が分かっているのだ。

解決編スタート!


張りつめた空気。1人の探偵と4人の容疑者。

私はスっと息を吸い

「犯人は、お兄ちゃんとお父さんです!」

と吐く。もちろん、ピースで犯人を指さすことは忘れない。

「「「!」」」

「それでは、なぜ犯人がお兄ちゃんとお父さんなのか説明しましょう」

見せ場きたよー!

「まず、1人目の犯人はお兄ちゃん、ということについて説明すると、ゴミ箱に本物のここみプリンがなかったことから始まります」

「だから、俺が犯人なのかよ」

「それだけじゃないんだけど、このことから、1人目の犯人はプリンをリビングで食べてない、またはゴミを隠したのどちらかが考えられるの。お兄ちゃんは今日、風邪で1日中自分の部屋にいたよね?」

「そうだけど・・・」

「あとやっぱり、お兄ちゃん単独犯じゃないね?」

「はっ?」

「だって、お兄ちゃんはずっと部屋にいたんでしょ?じゃあ、偽ここみプリンを買いに行けないもん。つまり、それが出来るのがお母さんだけなの」

「そうよ」

とお母さんがあっさり認める。

「お母さんはお兄ちゃんにプリンを食べさせたんじゃない?」

私も風邪のときにゼリーを食べたことがある。風邪のとき、とても嬉しいのだ。

「そうよ」

「つまり、お兄ちゃんがプリンを食べ、お母さんがプリンを買いに行き、偽ここみプリンを置いた。真とお母さんがおやつに食べた

プリンは偽ここみプリンの余りなんじゃない?」

このプリンは3個セットで売られているから、1つをここみプリンにしたら2つ余るからね。

それに、このことはあまり問題ではない。お兄ちゃんがプリンを食べたとはいえ、風邪だったしお母さんがプリンを買ったから、私は許すのだ。

「そして、消去法で2人目の犯人はお父さんになるわけよ。お父さん以外、全員プリンを食べてるんだから!」

ここが問題なのだ。

「すまん。ここみ~」

甘いもの好きのお父さんのことだから、食べたとは思ったけども。

「罪は駅前に新しく出来たケーキ屋さんでプリンを買うことで、償えます」

「分かった。買いに行くから」

お父さんの返事は即答だ。



後日

ここみはそのプリンを食べ、ごきげんなのであった。

これで、事件は解決だワン!   

                  エマ

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