第6話
「おじゃましまーす」
「どうぞ。上がって」
「はーい」
真琴は腰を下ろす。
僕は真琴に、5万渡した。
「なにこれ?」
「とりあえず、当面の必要なものを買ってこい。
部屋は用意しておく」
「正くんと、一緒でいいよ」
「だめ」
「ケチ」
「そういう問題ではない」
僕の両親が経営しているこのアパートは、かすみ荘
ありがちな名前だ。
2LDK
かなり贅沢なつくりと思う。
真琴は、僕の机に眼をやる。
「正くん、漫画家?」
「いや、それは趣味で描いているだけだ」
「どうして?絵上手いよ」
「でも、ビジネスには、向いていないらしい」
「読んでいい」
「いいよ」
真琴は、まじまじと見る。
「うん。確かに絵は上手いけど、話がいまいちだね」
「はっきり言うな・・・」
「お世辞がよかった?」
「いや、それでいい」
もう、遠い夢だ。
真琴は何かを考えているようだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます