第3話

「で、お兄さんはどうして、自殺しようと思ったの?」

「そういや、何だったっけ・・・」

とても、深刻だった気がするが・・・


「そういう、真琴ちゃんはどうして」

「真琴ちゃん?」

「あっ、失礼」


確かに初対面の女の子に、いきなりちゃん付けは失礼か・・・


「真琴でいいよ。ちゃんづけとか、さんづけとか苦手だし」

「あっ、そう」

「お兄さんの事は、正くんって呼ぶね」

「くん?」

「お兄さん、女の子に君付けされると嬉しいでしょ?」


否定しない。」


「じゃあ、決まりね。正くん」

もう、いいや。


「そういう真琴は、どうして自殺しようと思ったの?」

「確か、両親がそれぞれ浮気して、互いのパートナーと失踪して・・・」

「なんだか、ドロドロしているな」

「それでやけになったんだけど、正くんと話していると、馬鹿らしくなった」


それは何より


「じゃあ、お互い死ぬのはまた今度でいいね」

「ああ」

「じゃあ、よろしく。正くん」


真琴は、手を握ってくる。


これからどうしよう・・・

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