第2話

女子高生が駆け寄ってくる。


「おにいさん、何しているの?」

「見れば、わかるだろ」

「まさか、自殺じゃないよね?」

「悪いか・・・」

「うん。悪い」


なぜ、初対面の子に言われにゃならんのだ。


「そういう君は、なぜここにいる?」

「お兄さんと一緒」

「自殺?」

「うん」

「人の事言えないだろう」

「そうだね」


僕は女子高生を、まじまじとみる。


「どうしたの?お兄さん」

「いや、セーラー服は久しぶりに見たなと」

「最近は、ブレザーが多いよね」


何の話をしているんだ。


「お兄さん、名前は?」

「葵正(あおい ただし)」

「名は体を表してないね」

「何が言いたい。君の名前は何なんだ?」

「真琴。河合真琴」

「君も、表してないじゃないか」

「お互い様だね」


何しているんだ、僕は・・・


「お兄さん、いくつ?」

「28歳」

「死ぬには、早いよ」

「君はいくつだ」

「18歳」

「君の方が若いだろ?」


らちがあかない。

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