第13話 結局婚約?4

アイチさまと会う前日の事だった

お父さまから呼び出された

「キョウトーカ」

「はい」

いつもより厳しい顔だ

明日のメイド作戦をダメにするのだろうか?

「明日から3日間アイチ君から絶対離れるな」

「どう言う事でしょうか?」

と不安気に話すキョウトーカ

「この3日間で、アイチ君を籠絡するのだって言うのは建前で、今この国は不穏な空気がある。もしかしたら、キョウトーカの誕生日に良からぬ事が起きるやも知れぬからアイチ君から絶対に離れるで無い。

心しておくように」

と国王は厳しめに伝えた

「わかりました。では四六時中一緒にいて良い訳ですね」

と笑顔で答えるキョウトーカ

「あぁ婚約もしていない王女が、二晩も一緒に過ごすのもどうかと思うが背に腹はかえられぬし、何かあれば責任を取って国王になって貰うだけだ」

国王は笑って言った

「では、お言葉に甘えて籠絡させても良いと言質頂きましたので」

ニコっと笑った

「イヤイヤ、まだ何も無いことに越したことは無いからな」

少し顔が引き攣り気味で国王は言葉を返した

「その方が国が安定するのでは?」

「政略結婚じゃ無いだろ。キョウトーカに取っては?」

「私に取っては、政略結婚であろうと恋愛結婚だろうと、唯のメイドであろうとアイチ様の側にいる事には変わりません」

ドヤ顔でしかも国王に人差し指を差しながら話した

「本当にお前はブレないな」

と苦笑いの国王

「当たり前です」

と自信満々のキョウトーカ

「キョウトーカ、真面目な話国や私たちがどうなろうと自分の信じる道を行きなさい」

「わかりました。屍を乗り越えていきますわ」

この子は本気なんだよなこれが

「お父さま、もしかしたら今生の別れになるかも知れませんから此処で言いますね。

私の我儘に応えてくださりありがとうございます。もし、勝手に婚約者を立てたらその婚約者を殺すつもりでしたもの。その様な事に為らず本当にありがとうございます。

アイチ様はあの時の事はどうでも良いと仰いましたが、私はあの時死んだ人間です。この命はアイチ様に捧げとうございます。このままアイチ様の元に行くと思いますので、今まで育てて下さりありがとうございました」

後から合流した王妃と共々3人で抱き合い泣いていた。


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