第10話 結局婚約?1

「今日は王都に向かうぞ」

と父さんが朝からハイテンションだ

「嫌だよ、行かない勝手に許嫁にするなよ前にも断っただろう。向こうだって嫌に決まってる」

と僕は三歳児のように駄々をこねている

「わかったから、今のキョウトーカさまを見てからでも遅くないだろう」

「はぁ〜そう言って行ったらそのまま婚約、結婚とかになるんだろう?嫌だよ」

「今回はキョウトーカさまの誕生日祝いがメインだから気に入らなければ、なしにできる、此処は父さんの顔を立ててくれお願いだから」

「別に立てるほどの顔じゃないだろう?魔の森に引きこもるぞ」

「頼む、無理矢理結婚になったら引きこもって良いから」

「本当だな、言質とったからな。母さんも聞いたよね嘘ついたら親子の縁切るから」

「そこまでぇ〜  わ、わ、わかったわよちゃんと聞いてましたよアイチ。うん 母さんはアイチの味方だから。父さんを捨ててでもアイチを守るわ」

此処はこう言うしかない。私は心で呟いた

「ちぃ 心にない事を」

と誰にも聞こえない声でつぶやいた

準備をして僕は父さんと馬車に乗り王都へ目指した

屋根にはヤマトとミズキが子狼の姿になり乗っている

盗賊がたまに襲ってくるが全てを撃退している

盗賊たちは当然捕まえて奴隷に

ではなく全員殺している

父さんからはわざわざ殺さなくてもと言われたがこいつら連れて歩く方が遅くなるし食料もなくなる

いつ違う盗賊と協力するかわからない

面倒事はさっさと終わらせるに限る

無事に王都に着いた僕たちは城に入城し王様と謁見した

王様より

「此処にいる間アイチ君専属のメイドを用意した。もし気に入ったのならば、領地に連れて行っても良い。

以前メイドと暮らすと言っていたのでな前回のお礼と言う事だ。

気に入らなければ返してくれれば良い」

「ありがとうございます」

少し呆気に取られていた

「アイチさま三日間よろしくお願いします

私はトウカと申します」

「トーカじゃなくて?」

「王女様とは違います。王女様はトーカ、私はトウカです」

「わかりました、トーカはどこにいかれたのですか?」

と疑問を投げてみた

てっきり初日から絡んでくると思ったからだ

「トーカは3日後の誕生日会の為に身を清めておる」

えっそんなに神聖なものなの?誕生日って

「トーカさまがいなくてさみしいのですか?」

と少し微笑みながら話しかけてきた

「いや、三日間ウザ絡みされると思ったから安心した」

「トーカ様も可愛そう。誰のために体を清めているのやら」

少し寂しそうに話してきた

「誕生日に来てくれる皆さんのためにだな」

「はぁ〜」

とため息をついたと思ったら頬が膨らんだ

可愛いリスみたいだ

トーカは前見た時はロングストレートだった

トウカはショートヘアーだ

顔も可愛くスタイルもいい

大きすぎず小さすぎずバランスが取れている

「トウカ、アイチ君を王城の案内をしてあげなさい」

「わかりました、ではアイチさま此方にどうぞ」



「王よあの茶番はなんでしょうか?」

「普通はわかるよな?」

「王女様を知っていてわからないのはアイチくらいでしょう。人と深く関わらないようにしてるんですよね」

「トウカもアイチさまはどうせ私とは気付きませんからと言っておったが事実になるとはな」

「トーカ様の手の上でころがされている感じがしてざまぁって感じです」

「そうでもないぞ、トーカのこと気にもしていない発言に涙目になっておっかたらな。トーカの方が部が悪い」

「「二人が仲良くなってくれれば安泰だ」」


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