第9話 徳島剣、香川剣

「やって来ました! スダチ!」

 ユリたちは徳島県にやって来た。

「スダチは何処かな?」

 徳島県のアイドル候補生を探す。

「鳴門大橋に行ってみよう。」

 最近思う。日本に都道府県は47あれど、大した名所がない所が多く人口も少ない。ほぼ価値がない土地が多い。四国など4都道府県ではなく、1都道府県に合併して四国にしてしまえばいいのに。知事が4人もいたら税金の無駄だ。公務員も多すぎるだろう。

「テレポーテーション!」

 ユリは覚えたての超能力で一瞬で空間移動する。現代なら超能力、サイキック、エスパー。異世界ファンタジーなら魔法。もしも現代人が魔法を使えたら犯罪ばっかりだろうな。ああ~それで1作新作を書けばいいのか。創作の神よ。ありがとう。


「やって来ました! 鳴門大橋!」

 ユリたちは鳴門大橋にやって来た。四国が独立国家なら面白いかも。

「スダチを取るぞ!」

 ユリはスダチ畑に殴り込む。

「やめろ! 私は徳島県のアイドル候補生! 飯泉アイだ! このスダチ泥棒め!」

 現れたのは徳島県のアイドル候補生のアイだった。主人公のユリが毎回、名産品泥棒扱いされるのはギャップとして面白いだろう。

「くらえ! スダチ泥棒! 徳島剣! 奥義! シラサギ!」

 アイは徳島剣で攻撃してくる。

「負けるもんか! 東京刀! 秘剣! ユリカモメ!」

「愛媛剣! 奥義! コマドリ!」

「高知剣! 奥義! ヤマモモ!」

 ユリたちは応戦する。

「やるわね!」

「そっちこそ!」

 互角の戦いが繰り広げられる。仲間に加えるから増える。しかし大所帯になると存在も薄くなる。ということは徳島なら徳島で終わっておいて、次の香川県なら香川県だけにした方がピックアップとしては良いだろう。最後にボスと戦う時だけ総出演すればいいのだ。


「おまえたちはここで倒されるのだ!」

 そこに妖怪が現れる。

「ギャアアアアアアー!」

 お約束の爆弾が降ってくる。本当に妖怪に攻撃手段がない。

「おまえは何者だ?」

 ユリは尋ねてみた。

「私は世界征服を企む悪の軍団ジョーカーの妖怪スダチ! アイドル候補生! おまえたちを鳴門の渦潮に沈めてやる! いくぞ!」

 現れたのは妖怪スダチだった。

「そうはいくもんですか! アイ! 一時休戦よ!」

「分かったわ! あいつを倒そう!」

 アイが仲間に加わった。

「いくぞ! 妖怪! 都道府剣4連撃!」

 ユリたち4人のコンビネーション攻撃。

「ギャアアアアアアー!」 

 妖怪スダチは倒された。

「正義は勝つ。」

 ユリたちは勝利した。

「私が徳島の歌を歌ってあげる! 遠くのお星さま! 暗くても明るいお星さま! シラサギでもお星さま! ギスギス徳島!」

 支離滅裂な歌詞の歌であった。


「徳島まで負けた! 悔しい!」

 玉藻の前は悔しがっていた。

「忌々しいアイドル候補生たちめ! こうなったら私自らが乗り込んで退治してくれる!」

 遂に悪の軍団ジョーカーの妖怪日本支部の幹部の一人玉藻の前が戦場に現れる。

「コン!」

 今思うと名産品妖怪を地元の緩い妖怪として登場させないでメジャーな敵役だけ毎回出して戦わせておけばいいのではないだろうか? 既に九州、四国で名産品妖怪は実現可能と示すことができた。後はバイキンマンの様にメジャー所と毎回戦わせておけばいいのではないだろうか? その方が敵役も認知されて人気が出やすいだろう。


「次はうどんね! アハッ!」

 ユリは香川県に向かう。世界征服を企む悪の軍団ジョーカーとの戦いはまだまだつづく。戦え! アイドル候補生!


「やって来ました! うどん!」

 ユリたちは香川県にたどり着いた。文字数が少ないので越境戦である。この頃には少し設定を変えただけで同じ展開の繰り返しなので早く北海道まで終わらせようという考えに変わっている。

「どこで美味しいうどんが食べれるかしら?」

 ユリは香川県の地図を見る。

「オリーブうどんね!」

 ユリは食欲から小豆島に行くことにした。

「テレポーテーション!」

 一瞬でユリは小豆島に移動する。現代世界で魔法? サイキック? 魔法力? でテレポーテーションも行い刀も剣も形成することができる世界? 未来! 未来世界! きっとくる! きっとくる!


「やって来ました! オーリブ・うどん!」

 ユリは小豆島にやって来た。

「オリーブ! いただきます!」

 ユリはオーリブ畑に侵入する。

「やめろ! オーリブを蝕む害虫ども!」

 遂にユリは害虫呼ばわりされる。

「何者だ?」

 ユリは尋ねてみた。

「私は香川県のアイドル候補生の浜田エマ! 許さんぞ! 害虫共! くらえ! 香川剣! 奥義! ホトトギス!」

 エマは害虫を攻撃する。

「誰が害虫だ! くらえ! 東京刀! 秘剣! ユリカモメ!」

 ユリ以外のアイドル候補生たちも攻撃はしているが省略。それともコピー貼り付けの方がいいのだろうか?

「愛媛剣! 奥義! コマドリ!」

「高知剣! 奥義! ヤマモモ!」

「徳島剣! 奥義! シラサギ!」

 結局、文字数を稼げるという所から他のアイドル候補生の必殺技も書く。

「やるわね!」

「あなたこそ!」

 戦っていても分かり合えるアイドル候補生同士。


「そこまでだ! アイドル候補生たち!」

 そこに妖怪が現れる。

「私は世界征服を企む悪の軍団ジョーカーの妖怪、オリーブうどんだ! おまえたちを倒してやる!」

 現れたのは妖怪オリーブうどん。きっと次作ではご当地妖怪は消えるだろう。音痴な歌のシーンも含め。逆にご当地名産妖怪や変な歌がウケるのでは現代の日本人の価値観が心配だ。どうなるやら。

「くらえ! オリーブうどん・爆弾!」

 妖怪の攻撃方法は爆弾しかない。

「ギャアアアアアアー!」

 ユリたちはダメージを食らう。

「これしきの事で負けてたまるもんか! 私は夢を諦めない! 絶対にアイドルになって見せるんだ!」

 夢の力は無限大!

「いくぞ! みんな!」

「おお!」

 ユリたちは心を一つにする。

「くらえ! 妖怪! 必殺! 都道府剣5連撃!」

 ユリたち5人のコンビネーション攻撃。

「ギャアアアアアアー!」

 妖怪は倒された。

「正義は勝つ! ワッハッハー!」

 ユリたちは勝利を喜ぶ。

「香川県の歌を歌うわ! うどんに支配された県! それが! それが香川県!」

 恐ろしいアイドル候補生の歌唱力。


「ふざけてるんじゃないよ!」

 そこに四国のボス玉藻の前が現れる。

「何者だ?」

 ユリは尋ねてみた。

「私は悪の軍団ジョーカーの日本支部の幹部の1人! 玉藻の前だ! おまえたちの夢はここで潰えるのだ! くらえ! 狐火9連!」

 玉藻の前は狐火で攻撃してくる。

「ギャアアアアアアー!」

 ユリたちは大ダメージを受ける。

「負けるもんですか! くらえ! 年増のおばさん! 都道府剣5連撃!」

 ユリたち5人のコンビネーション攻撃。

「そんなもの私に効くわけがない。オッホッホー! 誰が年増のおばさんだ! お姉さんと言っていれば命だけは助けてやったのに! 口は災いの元ってね! 死ぬがいい!」

 本気で殺しにかかる玉藻の前。

「終わってしまうの? 私の夢はここで・・・・・・。」

 ユリたちアイドル候補生は絶対的な強さを誇る玉藻の前の前に生きることを諦めた。

「コン。」

 その時、ペットのコンコンが鳴いた。

「あ! 私の可愛い坊や!」

 玉藻の前は攻撃をやめた。

「コンコン。」

 コンコンは玉藻の前の息子であった。そして迷子になった時にアイドル候補生に助けてもらったことを説明する。

「ありがとう。アイドル候補生たち。うちの息子を助けてくれて。四国は無事に通してあげよう。」

 ユリたちは四国を統一した。

「助かった! ありがとう。コンコン。」

 子狐のコンコンに感謝するユリたち。

「コン。」

(こちらこそ。ここでお別れだけどがんばって夢を叶えてね。コン。)

 コンコンは玉藻の前と一緒に巣穴に帰って行った。

「四国! 取ったぞ!」

 ユリたちは無事に四国を統一した。

「さあ! みんなで四国の歌を歌おう! 1、2、3、四国! 5、6、7、四国!」

 駄洒落な歌しかないというオチ。

「河豚が私を待っている! テレポーテーション!」

 ユリは山口県に行くらしい。


香川剣 エマ   ホトトギス

徳島剣 アイ   シラサギ

高知剣 リョウコ ヤマモモ

愛媛剣 レイコ  コマドリ

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