買い食い
「何が食べたい。」
そう朱芳理に尋ねた。もう恥ずかしくてどうにかなりそうだった。
「うんとね。当ててみてよ。私は何が食べたいでしょうか。」
そんな事を言われても昔の記憶しか当てがなく、正解は分からない。…いや分かるかもしれない。昨日店で食べた物は変わっていなかった。…じゃあこれだろうな。
「よし。買ってくるよ。」
忌み嫌っていない頃に何回か朱芳理と来ていたので何回か一緒に食べた記憶がある。甘く赤い食べ物だ。その食べ物を買う時甘い香りがして風情を感じた。
「朱芳理買ってきたよ。」
と渡すが交換してリンゴ飴を貰った。
「ありがとう。じゃあこれ食べようね。」
「これじゃあ二ついっぺんに買えば良かったな。」
少し早く花火を見れるところに来た。しかしながら腹時計が正確になったので何か買うという話になった。
「買ってきてよ。私歩くの疲れた。」
しょうがない。これ以上歩かせるのは僕の少なくともある良心が痛む。
「その箸二つ貰ってきて。私は少なくても足りるから。」
その焼きそばを買ってきて食べたが何の味がしているのか分からなかった。
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