疑問

しかし何故さっき驚いた表情になったのだろうか。…まあいいか深く考えていると何かまた怒らすだろう。

「……考えてるところ悪いけど着いたわよ。」

窓を見ながらそんな事を無愛想にそう言われる。

「ありがとう。」

駅に着き改札に行く途中に朱芳理は消えてしまった。いつもなのだがこの時は嫌いですと言われているようで嫌だった。こんな考えると女々しいと思われるがこれが一希という人物だ。少しだけコンビニで買い物をして学校に行くか。

考え事をしていた。何故毛嫌いをしているのか分からない。直接聞けば良いのだろうがそんなことしてたら白い目で見られることは確定である。直接聞いてダメだったらいいか。そんな事を考えていると学校に着いた。それと同時にばったりと会ってしまった。幸運なのか不安なのか。

「何よ。私の顔そんなに変なの。さっきからジロジロ見て。」

核を突くか迷っていたが決断ができた。

「何で僕を毛嫌っているんだ。理由があるならばそれで満足するから。」

朱芳理は迷っていたが冷徹な声で。

「全てを知るのはいい事じゃないのよ。」

答えを誤魔化された。問い返す前にまたどこかに消えていった。

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