〜第壱章 幼少期編〜

1話 転生?!

「う…どこだここ?」


 気がつけば知らない場所に来ていた。周りを見渡せば病室のような白い壁ではなく木の壁でベットも少し硬く昔の世界のような感覚だと思った。

 ここはどこなんだ?

 うっ!頭痛がする。思い出した。ここはバルクリ村だったけ?


「起きたのね!1週間も寝てたから心配だったわ!」


 そうだったけ?記憶がないな。

 この女性は俺の母親でアイリーンだったかな?父親はなぜか今まで見たことも聞いたこともない。魔物にでも襲われたのだろうか?


 ちょっと記憶がなくなってるところもあるみたいだがまあ生活に支障はないだろう。

 生活に支障があるレベルのは流石にこの歳ではないだろう。せいぜい支障があるとしたら家族の名前や顔を忘れるぐらいだしな。

 前世の記憶の方は…問題なさそうだな。多分だがな。

 ちなみにいうと今の俺の容姿は中性的で女性と思われてもおかしくない。いずれ女装されそうで怖いのだが…その時はガチ抵抗でもするとしよう。そして目の色は水色で、髪の色は青色だ。お母さんは金髪に赤眼なのでお父さんか先祖返りなのだろう。


「「もう大丈夫?」」


 この子達は幼馴染のシルフィとアリス。双子だ。昔の俺は記憶がないためにこの二人の幼馴染とお約束の結婚の約束をしてしまっている。この世界には一夫多妻制のところしかないため重婚がありというわけだ。


 しかし、俺は日本人、一途に行きたいところだ。まあ何が言いたいかというとみおと結婚するみたいなことだな。


 俺が来たのなら澪もこっちに呼び出せるはず。戻るのこともできるはずだが戻ったところで俺は死んだ人扱い。つまり化け物を見るような目で見てくるのだ。居場所がないということだな。とは言え強制的に呼び出すのはな。だからもう2度と会えないのかもしれないな。


「うん、もう大丈夫だよ」

「そうなの?でもおきたばかりなので静かにしてなさいよ」


 そうだなこれからどうするか。魔法と歴史は知っておかないとな。歴史の本と魔法の本が欲しいな。頼んで手に入るのか?本は全て手書きだからあんまりないんだよね。


「魔法の本とかない?」

「あるけど本を読んでもわかる?」

「でも読んでおいて損はなさそうだから持ってきてくれる?」

「わかったわ」


 さすがに歴史の本については怪しまれるだろう。自分で歩いてもいいと言われたら図書館があったはずだから行ってみようか、俺は今まで絵本を持ってきてもらえてるだけだから行ってきたことはないんだよね。


「お兄ちゃん起きたの?!」


 この子は妹のアンジュ、少しブラコンに見えるのは俺だけだろうか?


「ああ、もう大丈夫だよ」

「ほんと?!」

「ああ」

「よかったぁ…」

 

 アンジュはそれだけ言うと言ってしまった。多分用事があったのだろう。

 それから少しすると


「これでいい?」

「いいよ、ありがとう」

「また用があったら言ってね」


 とりあえず現状どうなってるかまとめるかまず俺の名前はボランってことだけはわかる。なぜか名字はわからない。おそらく何か事情があるのだろう。今の俺は7歳でここはヒューイット家の領地らしい。


 この国は貴族制で国王 大公 公爵 侯爵 辺境伯 伯爵 子爵 男爵 騎士爵で大公は国王の兄弟と家族のみで侯爵と辺境伯は同じ地位だ。伯爵以上が上級貴族で子爵以下が下級貴族だ。貴族は基本的に世襲制だ。


 一応女性も当主候補だが男性がいる場合は基本的にはその人がなる。例外として男性が一人で女性がいる場合に女性の方が優秀だったら、その人がなったりもする。

 名誉貴族などもあるが基本的には当代限りで、例外は名誉貴族でも婚約相手が上級貴族以上の人がいる場合は世襲制に移行する。と、言う感じだ。

 まあそんなことは一度も起きていないし、普通に暮らしてたら、まず上級貴族の人間に会うことはない。その中の最上位である公爵家は三つしかないからな。いわゆる御三家というものだ。


 この国はオスクラジア王国で現国王はヴァルクス・フォン・オスクラジアだ。初代国王はまあ日本人な訳ないか…ん?なになに?初代国王の日記などは日本語だが、あの2カ国の出身ではないらしい。あの2カ国と言うのは日本のような国のことだ。公用語が日本語なのだ。文字も平仮名とカタカナ、漢字でてきている。日本と違うのは島国じゃないってところしかわからないな。


 日本の転生者がここで生まれたら最初はタイムスリップした?と、思いそうな場所だな。

 喋ってたときのは日本語じゃないのだ。公用語は大陸ごとに違かったり、この国専用の言語もある。

 この世界にも箸は存在したのだ。今現在の技術だと植物紙は普通にある。


 しかし驚いたのは娯楽が全然ない、劇団とかもなければオセロやチェスもないのだ。これではつまらない。

 せめてもの救いはサッカーはあると言うことだな。前世でも平安時代の時には(蹴鞠だが)もうあったみたいだし助かった。


 これからの目的は魔法剣士になることかな?魔法も使ってみたいし剣術とかも欲しい。魔法のみだと近接戦になった場合、対応できないからだ。

 なら剣術だけでもいいと思うがせっかく魔法があるのだ魔法使わないと絶対後悔する。

 

 まあ魔法を主にやって行こうかな?魔法の方が簡単そうだし。

 ちなみに剣術だけだと遠距離戦向いてなくね?と、思うが

スナイパーライフルSR使えばいいのだエイムはまあ数打ちゃ当たる。エイムはそんなよくないしな三回に一回当たるぐらいだ。

 ゲームと現実だと結構違うと思うから参考程度だな。SRとか重そうだし。


 まだ剣術は無理だから魔法の方をやって行こう。


『魔法の才能がある場合のみ読むこと』


 ここは飛ばしていいか。

 なるほど自然にある魔力と体内にある魔力があるのか、魔力量と制御力がうまければどんな魔法も使えるらしい。

 属性は四大元素として火、水、風、地があって副元素は光、闇、時、木、雷か。時が一番いなくて負荷がかかるから、やることはお勧めしないか。まあ時を操るのだ。負荷がかかって当然だよな。相性とかもあるらしい。まあ当たり前である。水と火だと水のほうが強い的なやつだ。こんな感じである。


  木 木

  ↓ ↑

雷→水→火→雷 

  ↑ ↓

雷←地←風←雷 

  ↑ ↓   

  木 木


 光⇆闇 

 ↓ ↑

 雷 雷    木←雷


 

 わかりにくいと思うがこんなんだ。

 時は特殊で放出系は効かないとかあるので除外してある。

 魔法には無属性とかもあるが全部効果は普通だ。効果抜群とか効果はいまひとつとかもない。

 氷はないの?とか思うかもしれないが水のところに氷は分類されている。水の状態変化でなるからだと思う。


 あ、肝心のやり方を調べておかないと。

魔力量は枯渇を繰り返せばいいのか。制御力は体内で魔力を循環?どうやるんだそれは?威力が小さいのを庭で一回やったほうが分かりやすそうだな。威力制御が重要だよね。犯罪の重要参考人とか殺したら洒落にならない。あれ?本、読むことしかできなくね?


 今はまだ安静にしてなきゃいけないから。あと1週間ぐらい待たないといけないんだよね。


 澪や妹は元気にしているのだろうか?妹は一人だけで名前は沙耶さやだ。

 クラスのやつはどうなんだろうな。まあ運が良ければ勇者として召喚されて会えるか、転生してくるだろう。クラス転移とかもあり得る話だと思うし、まあ必ず会えないと決まったわけじゃない。


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加筆 ー2022/1/19

加筆内容

 俺が来たのなら澪もこっちに呼び出せるはず。戻るのこともできるはずだが戻ったところで俺は死んだ人扱い。つまり化け物を見るような目で見てくるのだ。居場所がないということだな。"とは言え強制的に呼び出すのはな。だからもう2度と会えないのかもしれないな。"

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