必殺ドーピングカクテル
良薬は口に苦し・・・誰が言ったか知らないが
俺は無理してブラックコーヒーを飲んだりして
周りの奴らとは違うと言う雰囲気を出そうと必死だった。
ある日、麦茶をスポーツドリンクで割るととてつもなく不味い
飲み物とも形容しがたい、何だったら雑巾方面の匂いだ。
夏の始まりぐらいに遊びで作ったら出来た代物・・・
俺は野球部のレギュラーだったんだけど、試合前に
それを飲んで「ヒヒャォ!」と不味さに打ち震えていたが
不味さの余り眠気が飛んで地味に集中力が高まり
なんとその時の試合でかなり良い守備とバッティングが出来たので
「お前、何か飲んでたよな?」と話題の的に。
「これには、命を前借りする程の・・・ヤバいのが入ってる。」
大嘘なんだが不味さで倒れる奴も居るかもしれない。自己責任だ。
みんな飲んで悶え苦しんだ。麦茶とスポーツドリンクを混ぜた不味さは
少なくとも売っているモノでは無いので
リスクを対価に能力を得るみたいなドーピングじみた物体として
その場で大盛り上がりになったが、後日先生に
「お前、危ない薬やってんのか!?」とマジトーンで叱られて
何か警察沙汰になったり親呼ばれそうになったのであっさりレシピを白状。
その場に材料があったので先生は呆れながらそれらを混ぜる。
「うゎー。クソマズい・・・罰ゲームだろ。ってか腹痛くなるわ。馬鹿かお前!」
ボロクソに怒られたんでそれ以来麦茶と何かを混ぜたカクテルは作っていない。
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