第2話

 オキからの話を聞いて、ランはすぐに動き始めた。

 エンが匿っている人物が、どういう経緯の人間なのか。

「最近、活発に動き過ぎていて、一緒に動く事もなかったからな。そんな案件のどれかで、そいつと会ったんだろう」

 オキが伝えて来た人物の正体は、ランにとっても信じられないものだった。

 だから、手を組んでくれているジュリジュラ兄妹にも、未だそれは口にしていない。

 どうやら、滅ぼした家の一つで、巡り合ったらしいと説明しただけだ。

 もう少しオキの目だけでない、明確な証が欲しい。

「ここ最近、人死にが大量に出る案件を、領主格の奴らが行っていることが、数件あったからなあ……」

「その男の子も、犠牲になった一人か、その罰を受けた側かと言うことね」

 曖昧なランの説明でも、二人は疑問に思うことなく、エンの相手とみられる者を想像できていた。

 そうして、方々から過去の仕事をかき集める。

 彼らは、記録を残さない。

 今迄の仕事は、かかわった者と頭領であるカスミの頭の中に残るだけだ。

 だが、その仕事の相手の所業は、後日周りの人間に噂や言い伝えとして残っていくから、過去の仕事場と照らし合わせていけば、おのずとどこからか手掛かりは出て来る。

 気の遠くなる作業だったが、意外に早くそれに突き当たった。

「……この先のとある国に、体を崩して田畑仕事ができなくなった若い男が、領主の城で楽な働き口を与えられて、城に通いで働きに出ていたが、数日前から戻ってこなくなったと、そこから始まった話があるんだ」

 貧しい家柄のその男は、一家の生計を担っていたが、ある事故で足に欠陥が残った。

 体力仕事ができなくなり、女子供抱えて一家の離散一歩手前の所まで言っていた所を、領主に拾われた形だったのだが、数年務めたその城から、突然戻ってこなくなった。

「出奔したのなら、城の方から何か言ってくるだろうに、家族への接触はおろか、不気味なほどに変わりがなかったらしい。残された家族の方も、戻ってこなくなった時に早々に諦めて、バラバラになった」

 その家族がその後、どうなったのかは分からないし、知ってもどうしてやることも出来ないが、そこを調べた者は別な所に違和感を覚えた。

 調べた事を報告するジュラに、ランは眉を寄せて頷く。

「家族が消えたのに諦めが早すぎるし、何よりも健康じゃない奴を雇うと言う事は、それだけ切羽詰まっていたって事だな?」

「ああ。貧しい筈のあの村で、城勤めはかなりの良案件だ。なのに、雇われたのはそんな男だった。これは、相当領主が恐れられているか、嫌われているか・・・・・・」

 両方だったらしい。

 領主の一族は家族全員が貪欲で、おまけに質の悪い遊びを行っていた。

「好意悪意どちらにも構わず、目を付けられたら最後、地の底まで追いかけ回し、邪魔する者は誰であろうと容赦なく虐殺していたらしい」

 その犠牲にならなかった者は、誰一人としていないという、信じられない話だった。

「逃げ切った女はいたらしい。だが、本当に逃げ切ったかは怪しい」

 それは、村はずれに住んでいた女だった。

 彼女は寡婦らしき母親と共に住んでいたが、その美貌に目を付けた当時の領主の息子が、しつこく求婚していた。

「女は想い人の男と駆け落ちして、逃げ出せたと思ったが、完全ではなかった」

 何故なら、母親はそのまま村はずれに残っていたのだ。

「この話が仕事になる数年前に、その母親が死んだ」

 村人たちの話によると、娘の子供を引き取ってすぐの出来事だったそうだ。

「村はずれにあった家が焼けて、小柄な女の焼死体は見つかったらしいんだが、子供の生死は分からず仕舞いだ」

 明らかにおかしな女の怪死一つが、カスミの琴線に触れたようだった。

「女の死体を見つけた時の事を、村人から事細かに聞いた報告が、引っかかるんだ」

 何故、村はずれの家での火事を、村人たちが覚えていたのか。

 それは、女の焼死体を見つける経緯が、村人たちの印象に残っていたせいだ。

「村に、大きな男が訪ねて来たそうだ。銀髪の綺麗な男が」

「……」

「女が自分の子供を、ここの村の母親に預けたと言っていたのだが、その家が分からないと、女の容姿と名前を告げて、情報を求めたそうだ」

 村の者は、すぐに気づいた。

 女の母親である老婆は、村はずれに住んではいるが偏屈ではなく、時々繕い物や料理を単身者に振舞って代わりに品を貰い、生計を立てていたのだ。

 そう言えば、最近孫を預かっていると言っていたと思い当たり、それを男に告げて村はずれに案内した。

 物騒な空気を纏っている男を警戒し、何人かの男衆が一緒だった。

 案内した先にあったのは只の草原で、その中に小さな小屋の残骸であろう焼け跡が残っていた。

 流石に驚いた村の衆と男は、その焼け跡から女の遺体を見つけた。

「カスミの旦那が食いついたのは、多分女を訪ねて来た男の容姿が、シノギの旦那と似通っていたからだろうけど、調べが進むにつれてすぐに興味を失くした」

 代わりに、ジャックをその仕事に引っ張り込んだのだった。

「? ジャックを?」

 意外な所で、今気になる動きをしている男の一人の名が出た。

 戸惑う妹に、ジュラは顔を曇らせて頷いた。

「その、焼死した老婆。ジャックの女房だったらしい」

「え」

「引き継いだロンに語ったところでは、仇討の一つくらいさせてもよかろうと。孫も、この分では生きてはいまいと」

 難しい顔で唸るランの傍で、ジュリも唸った。

「ちょっと待って。その、お婆様が預かっていた子が、ジャックの孫なのなら、もしかして……」

 先程から出ている銀髪の男と言うのは、カスミの叔父に当たる男で、最近どこぞの女との間に、子供が出来たというのは耳にしていた。

 そのどこぞの女の母親が、ジャックの女房だと言う事は、その孫はカスミの叔父の子と言うことになる。

 そんな大事な子供の事を、従兄のロンに丸投げするとは。

 戸惑う妹に、ジュラはあっさりと言う。

「あの人、親族の子供は大事にするけど、それは生きていればの話だしな。この場合は、当てはまらなかったんだろう」

 話を聞いてジャックは仇討に臨んだが、その後から余程の事がない限りは、裏方に回るようになった。

「どうも、その城とやらが稀に見る酷い場所だったらしくて、ジャックだけじゃなく何人か暫く元気がなかった」

 その城の地下に当たる場所で、例の出奔したと思われていた男と思われる遺体を見つけた。

 その見つけた場所が、一番目を疑う場所だった。

「流石のロンも、食欲をなくしたらしい」

 広い場所に敷き詰められるように倒れる、おびただしい数の死体。

 腐敗も激しく、それでいて何故か、人と分かる程には形が保たれていた。

「時期的にも、死期を考えるとおかしい死体もあったらしいが、その詳しい事はその土地の者が調べるだろうと、いつものようにそちらの遺体だけは形が残る程度は残して、撤収したそうだ」

 その後、生焼けでも死後数年経ったと分かる死体が腐敗で留まっていた理由を、その土地の者は城のその場所の何かのせいだろうと言うことで、治めた。

「気持ち悪いが、気になる話が飛び出したな……他には、何かないか?」

 暫く唸っていたランが慎重に問うと、ジュリが首を傾げた。

「私たちが係わっていたものは、ほぼあなたと一緒だったから、言うことはないでしょ? ジャックが仇討の為に係ったその件も、エンは知らなかったはず」

 殆ど、エンは自分達と一緒にいた。

「それも、不思議だよな。ジャックが、あいつにその事を話さなかったというのも」

「……」

「……心配かけたくないと、そう考えるくらいには、想い合っているって事かもしれないが……」

 しんみりと頭に浮かんだ疑問を呟くと、ジュリは考え込み、ジュラが考え考え言葉を紡ぐ。

「……本当に、知らなかったのか?」

「いえ、ちょっと待って。もし知っていたとして、それが何なの? 仇討を手伝う位しか、やる事は残っていないでしょう? 別に、知らない振りする事はないじゃない。知っていたなら、慰めるくらいしか、出来る事なんてないわ」

 妙な疑問を口にした兄に、ジュリは目を見開いて言い返した。

 その言葉に、ランも頷く。

「その件、そこまで昔の話じゃないよな? それなら、まだまだ、ジャックは引きずっているはずだ。なのにエンは、傍を離れてる」

 ジュラの子鬼たちが、仕事場に残る思い出の様な念を、そこまで詳しく見て来れたのなら、本当に最近の話だ。

「ああ。多分、数か月前からこっちの話だ」

 城の跡地に残る思いも鮮明すぎて、胸焼けしそうになったくらいだと、ジュラは胸をさすりながら言い切った。

「……」

「ジャックの様子を気にかける暇もない位に、その男の子を気にしているのなら、無理もないかしら?」

 エンは、あれでも周りに気を配れる男だ。

 だが、色恋と言うものは時に、周りを見えなくするものだというのも、昔から言われている事だ。

 命の危険をさらす事態でもそういう事があるのかは、誰かをそこまで盲目的に好いた事がないジュリとジュラには、分からない。

 分かりそうな女は、二人のやり取りを聞きながらも、唸り続けていた。

「・・・・・・実は、オキがその子と親しくなっているんだが」

 報告の後も姿が見えないと思ったら、ランの命でそちらについているようだ。

「その結果を、あいつに知らせててくれるか?」

「お前が、知らせたらどうだ?」

 立ち上がりながら言うランに、ジュラは戸惑いながら返すと、女は苦い顔で返した。

「呼び戻す時が惜しい。最悪な事態を止めるには、このままじゃあ無理だ」

 時々戻って知らせて来るオキは、ロンが既に居場所を突き止めたと言っていた。

 遠目での監視を続けている男が、どういう考えに行きつくかは分からないが、相手の正体を正確に突き止めての動きにはならないだろう。

 ロン一人なのなら、今の自分でもなんとか止めようがあるが、もし……。

「親父まで出た日には、相手はおろか、エンまで危ない。それを見殺しにしたら、更に不味い」

 自室に戻りざまに吐き捨てるように呟いたランの言葉に、残された兄妹は戸惑いながらも言われたように動く。

 伝達ならばジュラよりもジュリの方が得手だ。

 兄よりも大きめの子鬼を一匹、オキの元へと向かわせて、その傍にいる男を小鬼越しに見た女は、ランが言葉を濁し続けた訳が分かった。

 男の容姿を伝え聞いたジュラも気づいたが、同時に驚き更に戸惑った。

「……これ、大丈夫なのか?」

「どうかしら。間に合うかしら?」

 ジュリも戸惑いながら兄と顔を見合わせたが、すぐに気を改めた。

 ランがしようとしている事の、大体のところが想像できるジュリはこのままこの小屋で留守番することにし、準備して出て来た頭領の娘と同行を買って出た兄を送り出したのだった。


 罠をかいくぐるのは、ロンにとっては朝飯前だ。

 だが、その罠は類を見ない程巧妙で、どうやってこんな仕掛けを考え出したのか、気になるところだ。

 勿論、かからなければ意味がない罠ではあるが……。

 既にその罠の場所と、その仕掛けを全て把握した大男は、楽にその小屋の前に辿り着いていた。

 その小屋の中に今、エンと女がいる。

 その女は落ち着いた感じから、小柄ではあるがジュリと同じくらいの年齢のように、見受けられた。

 若作りとは言え、三十代に差し掛かったエンと並ぶと、恋人同士というよりも親子のようにも見える。

 小屋の中で壁を背に立ち尽くす女が見守る中、エンは気軽に話しかけながらも手際よく、包丁を扱っている。

「今日から少しずつ、歯に当たるように煮込んでいくからな」

「……」

「まだ、流し込むしか出来ないから、箸や匙の使い方は、今度教える」

「……それは、知ってる」

 短く、女が言った。

 細い声だ。

 ごく小さな声だったが、エンは目を見張って振り返った。

「……そうか」

 暫く女を凝視したその目には、痛々しい者を見るかのような色があった。

 すぐに穏やかに笑って頷いたが、その目は愛おしい者に向けるものには見えなかった。

「……勘違い、かしら?」

 あそこまでの美少女を前にして、ただ養う姿勢なのが気になる。

 不自由な両手の経緯も、気になる。

 だが、それを探った上で対処するには、時がなさ過ぎた。

「なら、次にジャックが来た時、ちゃんとその手を使えるか、すぐに試せるな」

 不味い、そう思った。

 エンの言葉を聞くに、ジャックは女の手を作成中らしい。

 あの老翁は、手先が器用だ。

 今はまだ、指を動かせる程の物を作る技量はないが、いずれはその域に達するだろう。

 その必要がある者がいるのであれば、尚更早い成長が見込める。

 そんな惜しい人材までも、この女一人の為に切り捨てる羽目になりそうだ。

 エンは、女が寿命を迎えるまで待っても、まだ戻る希望があるが、ジャックは違う。

 今でさえ六十近いのに、これから先不便さが消えた女が往生する頃には、既に往生してしまっているだろう。

 エンが親目線なのならば、ジャックの方がご執心であるのかも知れず、その事を考えても対処は早い方がいいと思われた。

 ジャックが、この女に会いに来たのは、ロンが知る限りでは一度だけだ。

 恐らく、義手を作り上げるまではと、辛抱しているのだろう。

 ならば、ジャックが再びこの小屋に現れる前に、この始末をつけるしかない。

 今迄は、手を使わなくてもいいように、器から流し込める物を食べさせていたのを、今日からは流し込む物の中に少しだけ、噛める食べ物を混ぜると言う事は、その完成も近いという事だ。

「……」

 万が一、という事もある。

 一気に苦しませずに死なせるつもりだが、もし、女が死に抗い手間がかかってしまったら、その殺害現場に彼らが居合わせてしまうかもしれない。

 時もそう残されていないが、万全に二人を取り戻すには、準備と友人の手を借りる必要もありそうだ。

 そう判断したロンは、一度戻ってカスミに話を切り出した。

「成程。ならば、私が二人を足止めしよう。お前はお前が望むやり方で、女を片付けてやれ」

 真面目に言い切った友人に背中を押され、男は再び小屋を訪れた。

 エンは別の隠れ家にいるはずだ。

 どうやら、ジャックの作業はすでに終わっているようだったが、まだ訪れる気配はなかった。

 だが、その日は近い。

気は急いていたが、冷静に対処していたはずのロンは、気づかなかった。

 巧妙な罠の後に、小屋の前に仕掛けられた、落とし穴と言う単純な罠が、当の小屋の住民によって仕掛けられていたことを。


 エンがその子と出会ったのは、数か月前だ。

 容姿云々よりも、まずは死なないように世話することが先決なほど酷い有様で、ジャックの言い分を疑う暇はなかったのだが、目を開き話すようになったその子を改めて見た時、初めて気になった。

「あの、ジャックは、本当に結婚していたんですか?」

 昔から、それは不思議だった。

 初めて会った時から、大柄ではあるが皺皺の老翁だったせいもあるが、どうしてももてる男だった過去を、想像できない人だったのだ。

「……お前、そこから疑っとるのか。まあ、確かに、所帯を持ったというより、夜這いをかけて落として、子供をつくっただけだが」

「……」

 エンの親父を責められる立場ではないと、暗に言っている。

「その後は、全く会っていなかったんですか?」

「手紙のやり取りはあったぞ。じゃから、娘が出来た事も、その子に男が出来た事も知っとった」

 色々と思うところはあるが、ジャックの言葉を違うと言い切れるほどでもない。

 何よりも、エンがあの子に情を持ち始めていた。

 色恋のものではない、少し複雑な情を。

「で、あれはいつ頃出来上がりそうですか? 早くこの辺りからも、遠ざかりたいんですが」

 エンが、未だにこの辺りにいるのは、ジャックが作っている物に用があったからだ。

 何とか追手は撒いたつもりだったが、いつ見つかってしまうか分からない、そんな気持ちが何故か消えない。

「お前な、あれだけ念入りに囮を仕掛けた上に、あの近くには満遍なく罠をかけているというのに、まだ安心しておらんのか?」

「相手は、あの親父さんですよ。どんな手を隠しているのか、分からないじゃないですか」

 ジャックが未だに属しているあの群れの頭領は、得体が知れない男だ。

 恐れられているのは昔からだが、ふと考えると分からない。

 何がそんなに恐ろしいのか、全く思い当たるところがないのだ。

 エンも、今度の事で嫌悪が高まってしまって、感情的になって出てきてしまったが、それと当時に恐ろしさも湧いて出ていた。

「もう少し、順を追って出て来るべきだったと思っています。そうしておけば、ここまで不安になる事もなかったかも……」

 その不安を更に深くするできごとが、一時期続いていた。

「何故か、罠が内側から動いていたんです」

「……何じゃと?」

 思いもよらない程、深刻な話だった。

 あの隠れ家を覆う森に、エンはあらん限りの知恵を絞って罠を仕掛けている。

 初めに案内された時、やり過ぎではないかと苦言してしまったほどだ。

「獣の一匹でも取れていれば、一石二鳥ですから」

 穏やかな笑顔で答えられ納得してしまったが、その森の外側ではなく、隠れ家側から罠が動いているのだという。

 それは、既にどこからか隠れ家に近づいている者がいるという事だろうと、一瞬緊張したが、ふと別な事に思い当たる。

「いや、もし、あの満遍なく張られた物を掻い潜っておるのなら、帰りも同じように掻い潜るもんではないのか?」

 それとも、目的の隠れ家に辿り着いた安心感で、帰りは油断して罠にはまってしまうのだろうか。

「もしかしたら、何処かに隙間があるのかもしれないと、罠を増やしている最中です」

「……ワシ等がかかる気遣いは、ないんじゃろうな?」

 この間訪れた時に見た所、印になるようなものは見当たらなかった。

 ついつい疑った老翁に、エンは笑顔のまま黙り込んだ。

「……」

「エン?」

「最近、あの子も、隠れ家近くの開けた場所に、罠を作り始めたんで、今行ったら引っかかるかもしれません」

 そのせいか、この数日はその掛かった跡が見当たらないという。

「どこかにその狼藉者も、落ちてるかもしれないですね」

 勿論、確かめてもいないし、見つけても知らぬふりをするつもりのエンが、穏やかに付け加えた。

 エンが助け上げた子が、意識を取り戻して動き始めたと聞いたのは、一月ほど前だ。

 その子と顔合わせをし、今後の事を考えるとともに、早急にやり遂げねばならない作業が出来た為、ジャックは顔を合わせただけだ。

 男にも切に頼まれたそれは、妙に不安を植え込む話をされた、翌日に仕上がった。

 出来る限り用心して、頭領たちがいる隠れ家を後にし、エンと再び顔を合わせる。

 大切に抱え込んだ風呂敷包みを抱え直し、今日はこれから向かうという男と共に、森が覆うその隠れ家に向かった。

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