春の雨は寒すぎるし、今日は運が悪すぎる
前日の長距離ツーリングが
今日は朝から雨模様だ。そこまで急ぐ旅でもないので、もう一泊して天候が回復するのを待つという選択肢もある。しかし、正直、和歌山にもう一泊しても特にやることがないので、悪天候でも四国を目指すことにした。ツーリングの途中に着替えるのも面倒なので、最初から雨合羽を着て出発した。
往路では、大阪をスルーした。都会は走りたくないので、仕方がない。帰路で気が向いたら立ち寄ろうと思うが、都会はあまり寄りたくない。
都市部の渋滞を避けるため、府道29号線で海沿いを走る。それでも、トラックが多く走りづらい道だ。雨も結構降ってきて、最悪な気分だ。春の雨は寒い。しっかりした防寒装備でも、手足の先が
途中、関西国際空港が海の向こうに見えた。飛行機が飛び立つ様子が見えたので、遠くに島のように見えているのが空港だろう。海上の空港までは、海の上に長い大きな橋が架かっている。驚くほど大きい建造物からは人類の叡智を感じる。こういう大きな建造物が私は好きである。
そのまま大阪を抜け、神戸に到着。神戸でも観光はしない予定だが、バイクチェーンのメンテナンスに行こうと思う。ちょうど四国までの経路上に
しかし、いざ行ってみると棚卸しのため、休業していた。そういえば、今日は3月31日だ。仕方がないので近くのバイク屋を調べて、行ってみる。
店に着きカウンターへ行くと、50歳くらいのおっさん店員が対応してくれた。だが、やる気がなさそうな印象の人物だ。
私「チェーンのメンテナンスをお願いしたいのですが」
店員「車種はなんですか」
私「|R
店員「ハァ!?」
私「ヤマハのYZF-R
店員「ああ、R
この時点で嫌な予感がしていました。確かに私の言い方もまずかったが、聞き返し方なんかが、まともに対応する気がない印象を受ける。そもそも
私「チェーンの調整と注油をお願いしたのですが、すぐやることは出来ませんか?」
店員「ああ、チェーンね。……うちは調整はするけど、注油はしてないから」
調整は出来るが、注油は出来ないというのは、意味が不明だ。こういうことがあるならば、チェーンの注油くらいは自分でやった方がいいのかもしれない。しかし、そうなるとロングツーリングの荷物が増えてしまうのが、悩みどころだ。
あえて店名は出さないが、ネットでは評判の良い店だ。しかし、ネットの前評判はあまりあてにならないようだ。やはり、旅先でメンテナンス等を頼むなら、YSPのような全国展開している店が安定なのだろう。
神戸から高速道路に乗り、淡路島へ向かう。路銀を節約したかったので、淡路島すぐのインターで高速を降りることにしていた。しかし、SAで休憩して油断していたら、降りるはずだった
高速を降りてからは、淡路島の北側にある県道31号を走る。淡路サンセットラインという海岸沿いの道で、晴れていれば最高の体験だったのだろう。しかし、今の天気は最悪だ。もう春になったはずだが、気温は10℃しかない。さらに、海沿いの道だから横風も強い。その寒さには、防寒装備さえも通用することはないのだ。
こんなことなら、高速道路にずっと乗っていれば良かったと思っても後の祭りだ。正に「後悔先に立たず」である。
淡路島と四国を
鳴門海峡大橋を渡る頃には、更に雨風が強くなってきた。横風が強くバイクではまともに走行することも困難だ。制限速度は100kmだが、時速70km程度で走るのが精一杯だ。私の速度が遅いので、横をトラックが爆速で通過していき、更に横風を受ける。そして、橋の接合部は金属製で、雨に濡れてすごく滑る。接合部を通過するたびに、タイヤが横に取られ、毎回ヒヤッとすることになる。
どうやら、雨の日にこの橋は渡るべきではないようだ。おとなしく、神戸辺りに一泊しておけば良かったと思うが、前に進むことを選んだ以上仕方がないだろう。
どうにか橋を渡り終え、徳島に到着。
夕飯に徳島ラーメンを食べに「東大」というラーメン屋へ行きましたが、本日ようやくの当たりだ。店も空いていたし、何よりもラーメンが美味い。ラーメンに生卵を入れるというのは新鮮な体験だったが、意外とマッチすることに驚いた。細めの麺に濃い味のスープがよく絡み、生卵を入れるとマイルドに味変される。トッピングの豚コマもよい感じ良いアクセントになる。
徳島には二泊するので、また食べに行こうと思える味だった。
ということで、4日目は運の悪い日だった。こんな日は、酒でも飲んでさっさと寝るのが吉だろう。
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