12/11(土) リハビリツーリング

 久しぶりにツーリングへ行こうと思う。

 諏訪のツーリング以来、一度も出かけることが出来なかったのだ。度重なる出張。11月に帰ってきたと思ったら休日は予定が入り、親知らずを抜いたら、一週間動けなかった。

 だから、かなり久しぶりのバイクになる。少し不安だ。立ちゴケしないか、事故に合わないか。運転は覚えているだろうか。バイクに乗る直前まで、私は不安に苛まれていた。でも、いざ乗り始めれば、不安なんて吹き飛んでしまった。シートに跨り、エンジンの振動を感じたときから最高の気分だ。早る気持ちを抑えられない。よし、出発だ。


 それにしても、気がつけば冬になっている。どうやら出張に行っている間に、秋は終わってしまったらしい。

 久しぶりに乗ったが、やはりバイクは良いものだと再確認する。

 冬特有の澄んだ空気。景色も遠くまで見れるし、空も澄んでいる。空気の香りだって澄んでいることには少し驚いた。ジャケットの隙間から冷たい風を感じる。昼間はこれも心地よい。

 冬特有の景色も美しいと思う。紅葉が終わり木々は裸になっている。おかげで空が広く感じる。青空には少しだけ雲があるが雨は降りそうにない。今日は絶好のツーリング日和である。

 冬のツーリングは厳しいと聞いていたが、思ったよりもきつくない。確かに寒いが、防寒はしっかり用意してある。北海道で購入した冬用作業着(ジャケット)の下に電熱ベストを着込んでいる。北海道仕様のジャケットは言わずもがなだが、本来は作業用の電熱ベストも十分に暖かい。ジーパンの上にはイージスを着込んでいる。バイクにはまだ手を付けていない。ナックルガードとかグリップヒーターを考えているが、予算と見た目の問題で検討中である。


 いつも通る大網街道は、よく渋滞する。昼なら尚更だ。今日は寝坊してしまったので、仕方がない。こんな時は道を一本ずれて、東金街道に逃げる。少しでも渋滞を回避したいのだ。バイク乗りは走り続けないと死んでしまう。さながら回遊魚のように、止まっていては呼吸ができないのだ。

 などと、くだらないことを考えていたら、道を間違えた。このままでは銚子方面に行ってしまう。東金から九十九里を走る有料道路で軌道修正を図る。そのまま九十九里有料道路に繋がる道なのだが、持ち前の貧乏性から九十九里で降りてしまった。せっかく天気が良かったので、そのまま走れば良かったと少し後悔する。でも、リベンジ案件が増えたので良しとする。バイクに乗っていれば、いずれまた来ることができる。気軽に自由に走るくらいがちょうどいいと思う。


 今日は、九十九里浜から海沿いを適当に南下する予定だ。親戚の家があるので、顔を出してから、適当な時間に帰ろうと思う。

 海沿いを走って気が付いたのだが、道がずいぶん空いている。夏とは大違いだ。夏は渋滞がひどく、暑くて最悪の道だった。景色は良いのだが、渋滞中に眺めても楽しくない。それと比べれば、冬の千葉は最高だ。海沿いの道は、そこまで寒くはない。道の凍結もないし、渋滞もない。海岸沿いの景色はいいし、水平線がよく見える。冬のツーリングにはピッタリだ。車よりもバイクを多く見かけるので、皆考えることは同じなのかもしれない。


 海岸線を南下して、おじさんの経営する中華料理屋へ行く。チャーハンがうまい店だ。個人的には、食べたことのある中でもトップクラスだと思っている。たまに顔を出すと、昼飯をおごってくれる。今日は半ラーメンもおまけしてくれた。ラッキーだ。今度何かお土産を持っていこう。

 その後は祖母の家に顔を出して、そのまま帰宅した。ハチミツと柿を貰った。毎回、祖母からは何かもらっている気がする。干物とか、飲み物とかバッグに積めるものを用意してくれている。ありがたいものだ。



 今日の走行距離は130km。個人的には散歩みたいな距離である。いや、この場合はリハビリだろうか。仕事も一段落したので、来週からは本格的にツーリングも再開できるだろう。すごく楽しみだ。

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