9/5(日) 今日は半日だけ

 前回のツーリングから一週間後の日曜日。

 8時に目を覚ます。窓から外を見れば雨。すぐに二度寝する。

 10時に目を覚ます。まだ雨が降っている。仕方ないので、二度寝を継続する。

 11時に目を覚ます。空を見る。雨は止んでいる。空はまだ曇っているが、ツーリングに支障はないだろう。適当に朝飯(ブランチ)を食べて12時に出発する。

 今日は出発が遅かったので、軽いツーリングにしよう。


 とりあえず、国道16号を走る。この道は千葉県の主要道だ。東京から内房沿いに南下する国道14号、357号に接続し、木更津を通り、君津、富津に至る。アクアラインにも接続しているので、他県から南房総へ行くならば、必ずと言っていいほど通る道だ。

 木更津まで南下し、富津岬を目指す。16号から県道90号へ入る。この道は信号も少なく、オービスもない。道も広く、見通しも良いので、かなりの速度で走ることが出来る。周りは工場ばかりな事が原因なのか、取り締まりも滅多にない。正に快走路だ。


 富津岬に着くが、駐車場はかなり混んでいる。仕方ないので、バイクを適当に道端に止める。どうせ取り締まりもないので、いいだろう。田舎なのだ。

 富津岬と言えば展望台だ。形容し難い変な形をしている。3m程の正方形の板がいくつも山なりになる様に浮いており、それぞれが階段で繋がっている。全部で7段、計30mの高さがある。なかなかの高さだ。展望台は奇抜な見た目だが、一番上まで登れば、これだけ高い理由がわかる。三浦半島から房総半島までを一望出来るのだ。

 すぐそこに君津の工場地帯が見える。手前には、強い風が吹く中、海で沢山のウインドサーファーが遊んでいる。遠くには東京のビル群がうっすらとあり、そこから反時計回りにぐるっと陸地が続き、横浜、三浦半島と見渡せる。今日は残念ながら富士山は見えないが、冬になればきれいに見れるだろう(山にあこがれる千葉県民は富士山が特に好きなのだ)。ここまで周りが陸に囲まれていると、まるで巨大な池の中心に立っているような気分になる。


 富津岬での絶景を楽しんだ後には、道の駅「保田小学校」へ向かう。この道の駅は小学校を改装して造ってある。元教室を改造し、店舗が並んでいる。放送室はコインロッカールームとなっている。理科室の机は、教室の外で休憩用のテーブルだ。この時期なので、二宮金次郎像はマスクをしている。

 直売所には小学校らしいお土産が並ぶ。ソフト麺の食べ比べセット。給食と同じレシピのレトルトカレー。そして味噌ピー。味噌ピーは千葉県の小学生なら必ず給食で食べる料理だ(他県では給食にでないと知った時は驚いたものだ)。


 その後は、もみじロードへ行く。軽いアップダウンと適度なカーブな続く道だ。信号もない、住宅も少ない、道も広いと三拍子揃っている。バイクで走るには最高に楽しい。次はその名前の通り、紅葉の時期に来よう。


 帰り道の国道127号へ戻る途中、ふと思いつき鹿野山に登る。昔は走り屋が多くいたと聞いていたが、縦溝と速度抑制の横線だらけだ。残念ながらとても走りにくい。

 鹿野山を降りて、国道16号へ向かう。途中、地図を見るとショートカットらしき道を見つけたので、県道269号へ入る。しかし、これが今回のミス。険道だ。

 この道に入った途端、一車線で見通しの悪いカーブが連続する。周りは林なので暗い。路面は、雨の後で濡れた落ち葉だらけになっている。上り坂も急で、2速でゆっくりしか走れない。まさに険道である。なんとか抜けて、16号に戻る。無事通り抜けられたことにホッとした。

 それにしても中々の冒険だった。しかし、無計画に適当な道を選んだのが失敗だったのだろうか。確かに、他に車はいなかったし、県道なのに青看板さえもなかった。地元では(悪い意味で)有名な道なのかもしれない。やはり地図だけでは何があるか分からないものだ。ツーリングまっぷるさん、お願いですから注意書きをしておいてください。

 

 この後は順調に帰った……わけではなかった。国道16号でやってしまった。帰り道、比較的道がすいたので、速度を出してぼんやりと走っていた。気が付けば真上にオービス!慌てて速度計を見ると時速100kmも出ている。やらかした。50km/hの速度オーバーは一発免停だ。警察からお手紙が来ないことを祈ろう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る