彩は匂へど想いは十色 彩羽 心(いろは こころ)様作
【あらすじ引用】
今日は高校の入学式、僕は新しい制服に袖を通して学校に向かっていた。この学校には知り合いは一人もいない。同級生が誰も選ばなかった学校を志望した。
中学校で友人に裏切られたトラウマ、一人で過ごした日々。
そんな僕を心配してくれる幼馴染の気持を知らずに……
新しい高校では絶対に人と深く関わらない。そう心に誓って高校の門をくぐった。そこで出会った様々な人々。美術部のみんな、ポニーテールの女の子、スポーツ万能のイケメン男子、美術部の人たち。そして心をよめるという不思議な少女。人の心の彩、それはまやかしで本当の色は自分にもわからないほど複雑。そんな心の彩に翻弄されながら高校生活を送っていく。
僕の人生を変えてくれた最高の高校生活を……
【良いところ三点】
1*視点が面白い。
冒頭はナレーションのような始まりである。主人公が客観的に表現されており、これから彼にどんなことが起きるのか少し上から眺めているような錯覚を起こす。
あらすじでは、辛い境遇にいた主人公が高校生活を通して素敵な人生を歩んで行く物語だと感じる。
トラウマを抱えた主人公がどんな経緯で変わっていくのか、とても楽しみであり期待の持てる始まりであるのも、とても良いなと感じた。
2*主人公の境遇についての理由
人間不信になった理由について、こんなことをされたら自分も人間不信になってしまうな、と共感が持てる。誰にでも想像しやすく共感を持ちやすい為、感情移入しやすい物語だと感じた。
嫉妬という感情は、時に自分を見失う。頑張っている人間を貶めようとする人間は、何処にでもいる。しかし、必ずそれは自分に返ってくるものだ。この物語で、主人公に嫌がらせをした人物のその後が明かされるかはわからないが。
3*全体的に流れがナチュラルである。
とても読みやすく入りやすい物語。自己紹介の下りから、担任の教師の人柄や受け持ちの部活などが分かって来る。主人公に話しかけた生徒がいることも、巻き込まれたことも全体的に自然な流れであり、とても物語に入りやすい。主人公はまだ野球に未練があるようだが、流れでは中学の時に入っていた部活に決まりそうである。それでも、まだ高校生活は始まったばかりなので、どう変わっていくのか分かっていない。
希望や変化を予感させる物語である。
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