第186話 宮津精密へ再来訪

 7月1日火曜日の昼頃。


 タクシーが一台、宮津精密の正門に到着した。


 後ろの席から、片岡と山田が出てくる。

 少し遅れて、清算を済ませた真奈美が助手席から降りてきた。


「お待ちしておりました」


 係の人が応接室へと案内してくれた。前回DDのときに、岡野と個別面談したソファーが用意された部屋だった。


 暫くすると、森と岡野が現れた。


「この度は本当にありがとうございました」

「いやいや、みなさまにDDや契約交渉を誠意をもって対応をいただけたおかげです。こちらこそありがとうございます」


 そうして、しばらく雑談した後、


「今日の昼食ですが、前回は披露できませんでしたが、ぜひ食堂へ案内させてください」


 それを聞いて、真奈美の胸が鳴った。


(ついに!ついに宮津精密ご自慢の食堂ランチを体験できる!?)


「それは楽しみですね。ではお言葉に甘えて」


 片岡の回答を受けて、一行は総務部長の軽快なトークとともに、宮津精密自慢の食堂でおいしいランチを満喫したのであった。

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