第156話 すっごくやりづらいんですけど……
「で、出資契約の方はどうですか」
一通りの大騒ぎを終えて、片岡が本社に状況を聞いた。
(……あれだけの事業本部内での乱闘を見せられた後だと、すっごく報告しづらいんですけど……)
真奈美は泣きそうになりながら周りをみたが、もちろん山田も小巻も四谷も、真奈美が対応することを信じて疑わない表情だ。
(……ええい、ままよ)
「こちらも同じく順調ではございません。先日ご相談したポイントについては受け入れられないという回答を受け、打開策についてご相談をさせていただきたいと考えております」
真奈美は包み隠さず、うまくいっていないと告白した。
「……なるほど。簡単には行かかったか。説明してください」
片岡は、自身の専門分野である協業対応とは異なり、出資に関しては素人であることを理解しており、冷静に状況把握を務めようとしているようだった。
真奈美は内心ほっとしながら、冷静さを忘れないように説明を続けた。
「はい。懸念していたポイントを改めてお示ししますと……」
こうして、出資契約の方針協議が始まった。
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