第4話 宴会

ジョブ「ゆーて私も19歳なんだけどネ」

西賀「ダメじゃん」

ジョブ「カナダは18からお酒飲めるからネ」

あぁそうか国によって飲酒年齢は違うのか

シイ「ジョブ!お前、サバ読んでんじゃねぇよ

2年前に入った時にはもう酒飲んでただろうが」

ジョブ「ギクッ!」

いちいち ギクッ って声に出すひと初めて見たな


ハンネが倉庫のような所から箱を2つ持ってきた

ハンネ「我ら祖国ドイツなら、種類によるが16から飲めるがな」

ジョブ「えぇー いいナァ〜」


ハンネが机に置かれた大きい方の箱を開けた

大きな箱には沢山の瓶が入っていた

ハンネ「ほら、これビール」

ハンネはテキパキと箱を開けていく

もう一つの箱には瓶が2種類入っていた

ハンネ「これは白ワインとウイスキーな」

ジョブ「ヤッター!久しぶりに白ワインが飲める!」


目の端に何かが写った

なんと倉庫から瓶が浮いて出てきたのだ


西賀「うわぁぁぁ!!」

ハンネ「どうした!?」

西賀「瓶が……瓶がッ…!」

ハンネ「? ・・・あぁそういう事か アレはシイだ安心しろ」

シイ「幽霊みたいに扱われたらこっちもビックリするわ ウイ、これオレンジジュースな」

西賀「あ、ありがとうございます」


ハンネ「ジョブ いつものお願い」

ジョブ「お任せあれ〜」

突然ジョブの見た目が料理人の様に変わった

恐らく彼女の能力で職業を料理人に変えたのだろう

ジョブは厨房にある、巨大な冷蔵庫から様々な材料を取り出していった

ジョブはすごい勢いで料理を作り上げていった

ピザやパスタ、肉まんに、唐揚げ、魚のニムエなど

今、作っていると分かる料理だけでも様々な料理を作っていた

かなり大変そうだった

西賀「ジョブさん、手伝いましょうか?」

ジョブ「おっとそれは嬉しいねェ じゃあ卵割ってこの黄色いボウルに入れて混ぜといて欲しいネ」


ジョブから卵4つと箸が渡された

こう見えて料理は得意だ

素早く卵を割り菜箸で混ぜる

コツは、菜箸の先を少し開いてボウルの底にあて卵黄をほぐし、左右に動かして卵黄と卵白を軽くなじませる。卵白のかたまりを数回持ち上げてコシを切り、再度菜箸の先を少し開いてボウルの底にあて、卵黄と卵白がしっかりとなじむまで左右に動かすことだ


ジョブ「もう出来たノ!?思ってたより早いねェ」

いくら何でもバカにしすぎじゃないか

西賀「自分まぁまぁ料理出来るんで」

ジョブ「じゃあフライパン一つ余ってるから…オムレツを任せるネ 塩コショウはコッチにあるから」

西賀「バターとかって有ります?」

ジョブ「ここにあるけど、牛乳アレルギーのやつが1人だけいるからマーガリンでもいい?」

西賀「はい!大丈夫です!」

ジョブ「あと、皿これネ」

厨房はかなり広いが2人入るとなると少しだけ窮屈だ


フライパンを熱し、マーガリン半量を溶かし、強火にして解いた卵を加える。そして大きく混ぜて半熟状にする。菜箸で半月形に形を整え、フライ返しでひっくり返し、軽く焼いて器に取り出す

そしてケチャップとパセリを盛り付けて完成!

いい出来だ

シイ「おお!美味しそうじゃないか」

西賀「でっしょー(ドャァ)」


ジョブ「OK、ありがとう あとは私に任せナ」

~~〜~~~〜~~1時間後~~~~~~~~~~~

ジョブ「やっと出来たヨー!」

シイ「お疲れ様」

そこにはさっきまでわかっていた料理だけでなく

パエリア チョレギサラダ フカヒレスープ 後、西賀が作ったなど豪華すぎる料理が並んでいた


突然、扉が開いた

そこには右から順に、

か弱そうな小さな男の子

口に縫い目が着いている大人っぽい女性

筋肉モリモリの金髪おじさん の3人が並んでいた


か弱そうな男の子が言った

???「団長! いくら何でも早すぎます」

ハンネ「どうやら、ちょうど彼らも帰って来たようだね」


ガタイのいいオジサンが言った

???「そうだそうだ!いくら何でも早すぎる

そもそも団長はバフ使えるんだから私達にもかけてくださいよー!」

口に縫い目がある女は何も喋らない


ハンネ「・・・説明しよう、彼らは・・・右から

雨守直木

グレイス・オズ・カンタリー

エレーナ・イヴァン

だ。それぞれ出身地は日本、エジプト、ロシアだ」

グレイス「無視かよ!!」


グレイスがこちらを見つめて言った

グレイス「お前が新人か・・・まぁ俺の事はグレイスとでもなんとでも呼んでくれ

能力は『空中歩行』だよろしく!」

グレイスはかなりのイケおじだ

この流れなら僕も自己紹介しなきゃな

「僕の名前は西賀です。能力は・・・」

エレーナ「あっ いい匂い…」

この空気の中で話を遮るか普通

ジョブ「でっしょー!私が作ったんだヨ!さっ

自己紹介は後にして、暑いうちに早く食べようヨ〜」

雨守「そうですね そうしましょう

オムレツは有ります?」

ジョブ「あるヨ〜新人君が作ってくれたんだ〜」

雨守「手伝ってくれたんですね

できる新人さんで良かった」


ハンネ「これで全員だ。それじゃおっ始めるか

それじゃ、仏教徒は手を合わせて、キリスト教徒は祈りを捧げて、イスラム教徒は豚肉に気をつけて」

全員「いただきます!!」

ガ料理が置かれている大きな円卓には椅子が6つしか無かったがジョブが仮設椅子を取ってきてくれた

まず僕はパスタを大皿から取った

パスタは本場スタイルなのか、マカロニみたいだった

モチモチしていて美味しい


シイ「さっ!!ハンネさんも!呑みましょうよ」

ハンネ「あぁ…」

シイはビールをハンネのコップに注いだ

みんなが騒ぎ始めた


グレイス「ああ!?これは俺のトンカツだ!」

雨守「酷いですよぅ!僕が先に取りましたよ!」

ジョブ「コラコラ、喧嘩しないの、沢山有るんだから」

皆ワイワイと楽しんでいる


あれ?エレーナさんのコップには何も入っていない…

入れてあげようっと

西賀「エレーナさんは何かお酒飲まれますか?」

エレーナ「・・・イスラム教だから飲めない」

西賀「じゃあジュースはいかがですか?」

エレーナ「・・・口に染みるから 水、飲まない」

西賀「えっ!?じゃあいつもどうしているんですか?」

エレーナ「・・・点滴で何とかしてる」

変わった人もいるもんだ


宴会はまだまだ続いた


EUKOの中に響く、秋らしい虫の声が私達を祝福してくれているようだった

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転生するな! @NAMAHAMUDAYO

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