「私」or 溝口(三島由紀夫『金閣寺』)

 はい、ちょっくら自殺でもしようかと京都に向かった時、僕は持参していましたよ、三島由紀夫『金閣寺』。


 そんな世界の根暗(昭和)or陰キャ(平成)どもの支持を受け、作者様が市ヶ谷駐屯地で首チョンパされてお亡くなりになった後も、売れに売れて、累計360万部突破(日本国内、おそらく)とのこと。

 転スラの第一巻の売上をガチで上回っている数少ない小説のひとつ。


 元々が、1950年7月2日未明に起きた「金閣寺放火事件」がモチーフになっているため、溝口が刑法犯的にはどう、精神医学的にはどう、とかは書くまい。もちろん、主人公には、大丈夫か?!……しかない。


 「わたし、大丈夫?!」となった時の精神状態のあなたの京都旅行にお勧めしたい一冊。僕は無事に帰ってきました。

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