2.街のうたた寝

僕は電車の眠るところをみた。

血の廻りがまたひとつ止まった。

無人駅だったらもっと緩やかに眠るのだろう。

世界は眠れない。眠らない世界を作ったから。

夜が更けても誰かが起きている気がする。

夜に浸る心地よさは身近な非日常がゆえに。

千鳥足な自転車で帰るのにちょうどいい。

雨上がりの交差点は拡散した街灯が綺麗だ。

いつもかけたくなる曲がある。

僕が主人公のRPGを想像して、いつもよりかっこよく立ってみる。

漕ぎ出しはもちろん立ち漕ぎで。

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夜中の妄言 苫井 @i_life_kannsenn

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