第33話 スキルの確認とダンジョン。
33.スキルの確認とダンジョン
「はぁー。朝か。」
昨日、一緒に組む事に同意した後。よっしゃ飲むかぁ!とゆうルガードの合図で宴会が始まった。
そこで初めてエールを飲んだけど、めちゃくちゃまずかった...苦いのなんのって...。ぬるいし苦いし。
異世界物でよくあるお酒を造るって行動を起こす理由がわかった気がした。
まぁ俺にはそんな知識ないから作れないんだけどね...。
そんな宴会が続き夜も遅くなったので。前回街にきたときに泊まった宿『豊穣の宿』に泊まり、ちょっとぶりにセレナさんとリーシャちゃんに会った、前回泊まった事を覚えていたようで、中々に歓迎された。
部屋に入り、疲れていたのとお酒がはいっていたのでそのまま意識を飛ばすように眠った。
そして今目が覚めたって感じだ。
左手の中指を見ると、クラリエさんに貰った指輪の魔道具とはまた別の指輪の魔道具がはまっている。
これはクラリエさんに貰った何個か連絡先を登録できる魔道具と違って、連絡先がひとつしかないが、グループで使えるようにした魔道具だ。一緒に組んで依頼をしたりするときに使う魔道具らしい。あとは単純に仲のいい友達同士で連絡取り合うのに使うみたい。
とりあえず出来てなかったスキルの確認をするか...。
名前:ケイ 15歳
LV 36
HP98/98 MP180/180
体:76
力:69
魔:142
守:66
速:102
スキル 言語理解 結界術LvMAX 錬金Lv1
ふむふむ、改めてステータスを見るとやっぱり俺って魔法寄りなんだな?魔のステータスが他のに比べてかなり上がってる。
今は結界術で属性付与出来るようになったから困ってないが。普通の魔法って覚えれるんだろうか?そもそも魔法って覚える物なのか...?
とりあえず結界術がレベルマックスになって何を覚えたか、だな。
『結界術』
拒絶する力。封じる力。
LVmax 結界術を理解する。
「ん...?」
何だこれ...。今までのレベルのスキル効果が消えてる......。
どうなってんだ? 結界術を理解するってどうゆうことだ?
「っ!?」
頭の中に結界術の事についての情報が流れ込んできた。
なるほど...。大体理解できた。
どうやら結界術がレベルマックスになった事で想像できることなら何でもできるようになったようだ。一応MPで制限はあるようだが。
まさにチートだな...。
後は結界術を理解することによって、結界術の本質を理解できた。また新しい使い方が出来そうだ。今度試してみよう。
次は新しく覚えた錬金だな。
『錬金』
あなたは創造を司る。使い方次第では愚者になり、賢者になるだろう。
Lv1 『分解』 『構築』
ふむ? 使い方次第では愚者になり賢者になり...。結界術の時もそうだったけど。何か説明が抽象的ってゆうか中二病ぽいってゆうか...。
それにレベル1のときは使えるのは二つあるんだな?
結界術の時は、結界張ることと消すことと。
錬金なら分解と構築か...。何か難しそうだなぁ。
錬金と言えば最初に思い付くのが賢者の石、それに石を金に変える事だ。
使い方次第、つまりそうゆうことなんだろうなぁ。
まぁ今度錬金使って何かしてみよう。
それにだ。昨日の話しにあったダンジョンが気になっている。
異世界といえばダンジョン、ダンジョンといえば異世界。
行くっきゃないだろう...?
というわけで、宿を出る準備をする。といっても服を着替える程度何だけどね。
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「さて、いくかー。」
宿を出て冒険者ギルドの方へ歩いていく。
さっき部屋を出る前に指輪の魔道具でルガードへ連絡を取ったんだけど。寝起きらしく、短い会話で済ませた。
ダンジョンに行ってくるけど今日は何もないか?って聞くと『おー...』といった後にいびきが聞こえてきたので。きっと寝たんだろう。
後、指輪が二つに増えて連絡するときどうやって分けるんだろう?って思ってたけど、普通に意識してマナを流す方を変えるだけでよかった。
意外と何とかなるもんなんだなぁ。
街並みを眺めながら、朝ご飯に屋台の肉串とかを食べながら歩いていると冒険者ギルドについた。
ダンジョンの事を聞きたいので受付へ並ぶ。
「次の方どうぞ。」
お、俺の番がきたか。
今日の受付の人は猫耳の女性だ...。
「ご用件はなんでしょうか?」
「ダンジョンについて聞きたいんですけど。構いませんか?」
「はい、ご質問をどうぞ。」
「ありがとうございます、えーっと、ダンジョンって誰でも入っていいんですか?後どこにあるんでしょう?近くってのは知ってるんですが。」
「そうですね、ダンジョンに入るには銀の冒険者以上でないとダメです。理由としては、ある程度の戦力がないといけないからですね。ダンジョンの場所は東門を出て道なりにいくと途中で道が分かれていますので。そこにダンジョンへの看板があります。町の中にダンジョンがありますので。見ればわかるかと。」
「ふむ、ダンジョンに入る手続きとかはその町でやってる感じですか?」
「はい、そうです。」
なるほど...つまりここでダンジョンについて聞く意味ってあんまりない感じか。
ダンジョンのある町へ取り合えずいくか。
「ありがとうございました。ダンジョンのある町へ行ってみます。」
「はい、ちなみに何ですがダンジョンのある町はレントって名前です。」
お、おおう。町の名前気にしてなかったけど知ってた方がいいか...。考えてなかったことまで答えてくれるとは...。この受付の人やり手だな?
「そうなんですね。ありがとうございます。行ってきます。」
「はい、行ってらっしゃいませ。」
聞くことは聞けたので受付から離れて冒険者ギルドを出る。
えーっとたしか東門だったよな?
そのまま東門の方だと思う方へ歩いていく。
ここが東門かな? 南門と同じような形の門なので分かりにくい。
「すいません、ここって東門ですか?ダンジョンに行きたいんですけど。」
門番をしている兵士の人に聞いてみる。
「おぅ? そうだな。この門を出て少しいくと分かれ道があって右にいくとダンジョンがあるレントがあるぞ。看板も出ているからわかるだろう。」
「そうなんですね、ありがとうございます。」
兵士の人は親切だな...。お礼をいって門を出て歩いていく。門の外は草原になっており。少し遠くに森が見える。
そのまま歩いていき、森に入り門が見えなくなったところで脇道に入り結界術で空へと飛びあがる。
何となく飛ぶとこって見せない方がいいかな?って思ってたけど。なんか気にするのめんどくさくなってきたな。もう気にしなくていいかなぁ。今度から直接門の前におりよう。
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「お? あそこかな?」
飛んでから暫くすると分かれ道があったので一応降りて看板を見ると。矢印と右にレントはこちらって書いてあったので、再び飛びあがりそのまま道なりに飛んできた。すると遠くにかなり立派な外壁が見えてきた。
石と鉄で補強された高さ20メートルほどの壁が町を囲んでいる。門もかなり分厚い鉄のようだ。
町の規模はそこまで大きくなく、民家と思わしき物も少ない。
「外壁ってゆうより町全体が牢獄って感じだな...。」
何であんなに頑丈に作ってるんだ...?
町の中にあるダンジョン...。そうかっスタンピードか?
魔物がダンジョンから出てくる事があるのか? やだなぁ。
まぁ取り合えず町に入ろう。
町の門には朝だとゆうのにそれなりに人が並んでいる。ほとんどが冒険者のようだが、行商人っぽい馬車も何台かある。
最後列から少し離れたところに降り立ち、そのまま並ぶ。
前には10人ぐらいか。馬車は3台っと。
列の横に少し体をずらして前方を見れば、冒険者は首から下げたギルドカードをちらっとみせて中に入っていってる、かなりスムーズだ。
馬車の人はなにか書類を見せているな。あれは紙か?そういえば冒険者ギルドでも普通の紙だったな。当たり前すぎて気づかなかったけど、そこまで技術が発展してるのか、過去に転生してきた人が広めたのか。
「次ぃ!」
お?俺の番か、5分も待ってない、はやかったな。
前の人がやってたのを見習ってギルドカードをチラッと見せる。
「よし、いいだろう。次ぃ!」
ほんとあっさりだなぁ。どうやって本物だって確認してるんだろうか。まぁいいか。確認のしようがないからな...。それよりも町に入って冒険者ギルドを探そう。
門から中に入るとずっと前の方に大きな建物が見える。外壁と同じように石と鉄で補強された壁、大きく翼に剣と盾のマーク。冒険者ギルドだ。
「でっかいなぁ何だあれ。」
何であんなにでっかいんだ、冒険者ギルド。
いい値段しそうな豪邸ぐらいの大きさがある。3階建てぐらいかな?
大通りを歩き冒険者ギルドを目指す。道には屋台が並び残りは宿泊施設と倉庫のようなものばかりだ。
住んでる人は少ないのかな?それとも裏通りに家があるのか。
歩きながらつらつらと考えていると冒険者ギルドへついた。
相変わらず扉はなく、開けっ放しだ。ここにもでかい人がいるのか入口はかなり広い。
冒険者ギルドへ入ってみると中は冒険者の人達であふれかえっていた。
ギルド内も広くホールのようになっている。
正面に受付が並び、受付横には奥へと続く広い廊下がある。
冒険者達はその廊下を歩いて行ってるところからみるとあの先に何かあるようだ。
あそこがダンジョンかな?それぞれ4~5人ぐらいになって廊下の先へと歩いて行ってる。
何にしても受付で聞いてみるか。受付はいっぱいあるのでほとんど人は並んでいない。
「次の方。」
お、受付が多いと呼ばれるのも一瞬だな。
「ご用件をお伺いします。」
「はい、ダンジョンに入りたくて来たんですけど、初めてなので。聞きにきました。」
「初めての方ですね。こちらの書類に記入をお願いします。文字は書けますか?」
「はい。大丈夫です。」
んーっと何々?渡された書類を見てみると色々文字が書いてたけど、要約すると。
ダンジョン内で起きた出来事に冒険者ギルドは一切責任を負わないって事と冒険者同士でいざこざを出来るだけ起こさないようにしましょうねって事が書いてある。
それに同意するなら署名をどうぞって感じだな。
何てゆうか、ずいぶんと緩いな...。まぁ難しいよりいいか。
ケイっと。
「はい、書けました。」
「はい、それではギルドカードの提示をお願いします。」
受付の人にギルドカードを渡すと何かの魔道具にかざしている。魔道具がピッと音を出すと受付の人がギルドカードを返してくれた。
何か登録したのかな?
「ギルドカードをお返しします、それとこちらをどうぞ。ダンジョンについての手引書です。出来ることなら読むことをお勧めします。」
「はい、ありがとうございます。」
冒険者登録するときはこんなのなかったのにな...なんでダンジョンだとあるんだろうか...。
まぁいいか、読んでみよう...。
酒場の隅の方へ座りもらった手引書を読む。
ふむふむ、ほーん。なるほど?うーん。
うーむ、何てゆうか。思ったよりダンジョンってファンタジーな存在だな。
まぁそりゃダンジョンなんだから不思議なのは当然か...。
ダンジョンとは異空間になっているようで、明らかに大きさがおかしいらしい、ある階層では空と草原が広がっており、ある階層では海に島が点々とあるようだ。
基本地下に潜っていくようになっており。最初に階段から降りた場所は準備するところになっており、そこを0階としているらしい。0階には大きな水晶があり。それにまずは触れてマナ登録するらしい。登録をするとダンジョン内限定で転移が使えるようになるらしい。
そこから地下1階~となっており5階ごとに転移装置があり。5階ごとに強めのボスの魔物がいるらしい。
ボスになるのはその階層にいる魔物の上位の魔物で、ダンジョンとは自分を鍛えるのにかなりいいみたいだ。
外だと突然強い魔物と出会うが、ダンジョンだと順番に強くなっていくので人気みたいだ。
後はやっぱりダンジョンには宝があるらしい。金銀財宝、天然の魔道具。強い魔物の素材。他にも色々あるらしいっぽいけど、ここにはそこまで書いてない。
さらにダンジョンは年に1回構造がリセットされるらしく。一度とられた宝箱の復活がするそうだ。魔物の入れ替えも行われるらしいが。基本的に階層で魔物の強さは変わらない。
去年1階がスライムだったら今年はゴブリンって感じで、魔物が変わっても同じレベルの強さの魔物になるみたいだ。
ただし、魔物が変わるってことはとれる素材も変わるとゆうことで。変更された魔物によってはどこぞのダンジョンが人気になったり。不人気になったりするらしい。
これって完全にダンジョンマスターがいるよな...。誰かが管理してないとこうはならない。
ちなみにダンジョンは最奥にダンジョン核があるらしく、それを壊すとダンジョンの深さによって報酬が貰えるらしい。強いスキルだったり。聖剣みたいな強い装備だったり。なので最奥までいける冒険者は基本、核を壊すらしいが。
町にいる住人にとってはダンジョンが無くなると仕事がなくなるので。そこそこ衝突があるらしい。その辺はまぁしゃあないよなぁ。
後、外壁が異常に頑丈なのはやっぱりスタンピードがずいぶん昔にあったらしい。
詳しいことは書かれていないが何やらダンジョンに対してよくないことをしたっぽい。
何だろうな?核を壊すんじゃなくてダンジョンを直接破壊しようとしたとか?
もしそうならもっと注意喚起してそうなもんだけど。それが無いってことは何だろうなぁ、思いつかないや。今はもう過去に1回あっただけで、スタンピードが起きたことはないそうだが。
まぁそうゆう理由で一応外壁が頑丈に作られているらしい。
後はダンジョンでとれた素材は冒険者ギルドに売るのが推奨されているようだ。
他の商人に直接売ってもいいが、騙されても知りませんよって書いてある。
まぁめんどくさかったらギルドに売れってことか。
後、ダンジョン内で死んだ場合。死体はダンジョンに吸収されるらしい。だけど装備とギルドカードとかは吸収されないので。装備品の類が落ちていたらギルドカードは冒険者ギルドへ。装備は拾った人の持ち物にしていいらしい。
ちなみにダンジョン内で他の冒険者に襲われる可能性だが。当然あるらしい。その場合は相手を殺してしまってもいいみたいだ。
ただし、冒険者ギルドには嘘を見分ける魔道具があるらしく。何か問題が起きればそのたびに噓発見器の魔道具が使われるらしいのでダンジョン内でのいざこざは冒険者ギルドは関知しないが。犯罪者を逃すことはしないようだ。
問題の内容には関わらないが。何が起きたかの確認とかはするみたいだ。そこで犯罪者がいれば取り締まる感じだな。
他にも色々書いてあるが。常識の範囲内なので問題ない。ダンジョン内で用を足したくなったときは人がこないところでしましょうとか。そんな感じだ。
「取り合えずこんだけ分かればいいかな?」
何か色々読む事あってちょっと疲れたが、これからダンジョンに入ると思うと元気が湧いてきた。
他の冒険者もこれちゃんと読んでるのかな?ふむ。
んじゃダンジョンへ行きますかー!
何が待ってるのか楽しみだ。
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